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時代劇に登場する十手って何をするもの?

歴史

十手時代劇を観ていると、銭形平次などが持っている十手(じゅって、もしくは、じってと読みます)が頻繁に登場します。では、あの十手とは、一体なにをするためのモノなのでしょう?

■十手は攻守一体

十手とは武器です。あの独特の形状を思い出してください。二股に分かれ、鉤(カギ)型になっていますよね?あれが大きな意味を持ちます。 あの部分で刀を受け止め、ひねりを加えることで、そのまま刀を絡め取ってしまうのです。敵が刃物でで武装している時には防御用の武器として機能するのです。

また、当然ながら、それなりの大きさ、重量があれば棍棒の役割も果たします。

しかし、刀に比べ短く小さいため、刀を持った敵の方が有利には違いないでしょう。刀と対等に戦うにはかなりの技術が必要だったはず。

■誰が十手を使ったの?

戦国時代には十手の原型となるものが存在していたようです。その時代には、槍や刀の補助武器だったはず。

江戸時代になると社会制度が整い、町奉行所が作られます。そこに属する与力や同心といった武士が十手を使用しました。ただし、彼らはれっきとした武士身分なので帯刀しています。十手よりも刀を使用したと考えられます。

一方、与力や同心のアシスタントを務めた下男や小者と呼ばれた者たちにも十手の所持が許されました。彼らは武士身分ではなく、帯刀を許されないことも多い。そういう彼らにとっては、十手が重要な武器となったはず。

じゃあ、与力や同心は十手を持つ必要が無いだろ、と思われますが、彼らにとって実用武器としては不要でも、身分を証明するものとして必要だったのです。十手を持つ=奉行所に属する者、という証明となったわけです。下男や小者は武士ではないけれども、与力や同心のアシスタントを務めるので、彼らと同じく十手を持つことを許され、その身分を証明するものとなったのです。

■銭形平次が持ってるよね?

はい。持ってますね。しかし、銭形平次は岡っ引きです。岡っ引きとは非公式の職業です。奉行所に属する正規の役人ではありません。つまり本来、十手を持つ資格はありません。

ただし、現代ほど警察システムが発達していない時代なので、奉行所は裏社会の事情に通じた岡っ引きを末端の駒として非公式に雇いました。そして、場合によって、彼らにも十手の所持を許したようです。ただし、捜査活動の度に一時的に貸し出し、常時所持させないのが基本。

ですので、もしかしたら、銭形平次は一時的な例外として十手を貸し出されているのかもしれません。

■最後に・・・

どうですか?謎の存在の十手の基本が、多少は理解できたかと思います。



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