JRA(日本中央競馬会)では、昨年4月から当選金額の上限が2億円の「WIN5」という馬券販売を始めました。
WIN5の概要は「こちら」をクリックしてご覧ください。
昨年6月26日には、実際に2億円の的中者が出ましたし、1億円台の的中もすでに4回目が発生しています。
でも、もし2億円の馬券が当たったら「税金」はどうなるのでしょう?
たしか「宝くじ」などは、税金がかからないって聞いたことがあるのですが・・・
注意
- 宝くじなどの的中当選金は、法律で「非課税」と定められていますが、「WIN5」の的中配当金には、残念ながらこのような規定がありません。
ということは、確定申告しなければなりませんし、納税の義務が免除されずについてまわることになるのです。
でも黙っていればきっと分からないし、世の中には申告しない人がたくさんいるんじゃないの?
と、思われる方も多いでしょう。
ポイント1
- 「WIN5」の馬券は、通常馬券のように窓口において現金で購入することができません。(現金での払い戻しもありません)
すべて「PAT方式」などのJRAに登録された会員専用システムからの購入となっています。
当然、払い戻し金も専用口座へ振り込まれます。このため、誰がいくら当てたかという情報は、すべてJRAで管理されています。
Q&A JRAに聞いたら、「我々は2億円的中者を税務署に知らせる事はしない。」って言いましたが、嘘なんでしょうか?
A: 現状のJRAの対応はたしかにそのとおりですが、国税庁が本気で権力行使すればどうなるか分かりません。最終的にはそれぞれを所管する財務省と農林水産省のかけひきになるのでしょう。
「WIN5」で2億円が的中しながら確定申告をしないと、ほとんどの場合「脱税(※)」になりますし、後で税務署から呼び出しがかかるなんてことになる危険性はかなり高いことになります。
(※)相当額の繰越損失などがあれば脱税にはならない場合がありますが、非常に稀(究極的)なケースです。
その場合、本来の税金のほかにも「延滞税」や「加算税」などが上乗せされる可能性があります。
確定申告をしておかないとヤバそうなことは分かったけど・・・
じゃあ、いったいいくらくらい税金を納めればいいの?
ヒント1
- 実際に納めなければならない税額は、1人ひとりの所得状況のほか、支払い保険料や扶養親族の人数などの「所得控除」によって個々に変動しますので、一律にいくらになるとはいえません。
でも、およその金額くらいは、知っておきたいよね?
ポイント2
- では、他の所得にかかる税金を除外して、ざっと試算してみましょう。
馬券の的中は偶然性が高いため、税法では「一時所得」として区分されます。税金計算の基となる課税対象所得は次のとおりです。
「(当選金2億円-的中馬券購入費)-特別控除50万円」×0.5(法定乗率)=9975万円程度所得税:9975万円×税率40%-調整額279.6万円=3710.4万円
翌年度の住民税:9975万円×税率10%=997.5万円
2種類の税金で4707.9万円程度は覚悟しなければならないでしょう。
ふーん、翌年度の住民税もかかってくるんですね。
えっ!ちょっと待ってよ。
サラリーマンの場合、住民税って給料天引きになっているけど、1ヵ月あたり80万円以上の税額なんて給料から引けないし、しかもWIN5で2億円当たったことが会社にバレるんじゃないの?
ヒント2
- 確定申告書を作成する際、申告書の第2表にある「住民税に関する事項」を記載する欄で、「給与以外の所得は給料天引きしないよう指定」すれば、会社への通知に記載される内容は給与分のみとなります。
一方、一時所得分の住民税は、自宅に郵送された納付書(手続きにより口座からの振替にもできます)により、年税額を4分割で支払うようになります。
さあ、いかがでしょう。
「WIN5」が高額的中した場合の税金の様子はご理解いただけましたか?
でも、いくら税金の心配をしてみても、何よりもまずは「WIN5」で高額配当を的中させないとお話になりませんよね。
最近の払い戻し金履歴
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- 5/27 79万5,840円(的中 930票)
- 6/ 3 1万5,950円(的中42,312票)
- 6/10 40万7,420円(的中 1,605票)
- 6/17 9万8,440円(的中 7,187票)
- 6/24 107万1,950円(的中 633票)