お客さんの奪い合いをする今の時代。大型店舗があふれてつぶれるところも多いのに、なぜかずっとやっていけてる街のお店。不思議に思ったことがありませんか?
あなたの街にもきっとあるお客さんが入っていないのに潰れないあのお店には、実はつぶれない仕組みがあるんです。その仕組みをご紹介します。
大型スーパーが当たり前になった今でも、商店街には八百屋さんがあります。みんなスーパーで買い物をしている様子なのに、なぜつぶれないんだろう?と不思議に思いますよね。
実は、街の八百屋さんにとっての最良顧客は飲食店。一般消費者ではないのです。地元のレストランや居酒屋などと昔から地縁があるので、そういったお店に品物を納めているのです。
飲食店や給食センター、さらには動物園や水族館があればそこにも売っているのである。業者相手だと取引量が大きくなるので、儲けの絶対量も増える。
酒屋さんも同じ。
お得意様は近くの飲食店で、店舗販売より配達が主の酒屋さんも多いです。一般の方でも、昔からのお得意様へ配達することも。いわゆる「ご用聞き」ですね。サザエさんの三河屋さんがイメージでしょうか。
とはいえ、お酒の品揃えがとてもいい地元の酒屋さんもあります。本当にお酒が好きな方や贈答品をセレクトしたい方は、相談できる酒屋さんに行くといいですよ。
今、自転車屋さんで自転車を買う人は少ないと思います。
ホームセンターやショッピングセンターでも自転車が買える時代。買い物ついでに買えるところの方が利便性が高いので、街の自転車屋さんにはいつも店番のおじいちゃんしかいないイメージがあります。
でも、こうした街の自転車屋さんのメインは販売ではなくて実は修理。たとえばパンク修理には街の自転車屋さんの方が便利です。
もっぱら技術メインで稼いでいけるのです。
電気屋さんと言えば、大型家電量販店が思い浮かびます。
でも、昔からの電気屋さんも健在。なぜかというと、メーカーの代理店になっていて取り付けや修理の下請けを行っているから。
もちろん、地域のお得意様もいます。量販店より小回りがきくのもいいところ。お年寄りが多い昨今では、電話一本で駆けつけてくれる街の電気屋さんはとてもありがたがられています。
スポーツ用品店
こちらも街に必ずあって、お客さんが出入りしている気配がないのにつぶれないといった店の一つです。
街のスポーツ用品店がつぶれないのは、ずばり学校関係に納めているから。昔から地元の小中学校を納品先にしているので、毎年固定収入が見込めるのです。
学校指定のものをわざわざ店に買いに行っていた記憶がないでしょうか。
ふとんは10年くらい使う人が多いので、しょっちゅう買うものではないし、いまはネット通販で買う人が多いかと思います。
しかし、街のふとん屋さんが潰れないのには、こんな理由があるそうです…。
1.レンタルで貸出をしている。
30組を配達込みでやっている。3150円で利益率は9割。
三社祭のときは、よく貸出がある。年間では100万以上になる。
2.打ち直し
敷布団で、7000円くらいから。年間300枚あると300万円くらいになる。
3.電話で注文がくる
年賀用のタオルの注文もあって、12月はメチャクチャ忙しい。
あわせて年間2000万くらいのお金になる。
こんな仕組みだったとは!
お客さんが少ないのにつぶれない、というのはおかしいもの。本当にいなければ、確実につぶれます。
実は表立って見えていないだけで、本当は固定客がしっかり確保されているというのが街のお店がつぶれない理由。また、修理やメンテなど、大型店では手薄な分野を担っているというのも強みです。
なかなか面白い仕組みですね。