歯磨きのあとに歯ブラシを除菌スプレーなどでお手入れされてる人も多いと思います。しかし、歯の専門家からすると、スプレーやアルコールによる除菌にはさほど「意味がない」という意見があるそうです。えっ、どういうことなの!?
毎日行う歯磨き。さぞかし、歯ブラシのばい菌って凄いんだろうな…
ってことで、除菌スプレーや除菌機を購入して、消毒に気を遣う人も多いのでは?
歯医者さんの意見を見る限り、歯ブラシの除菌スプレーやアルコールを使用してもあまり意味はないよう。あくまで清潔にしているという安心感が得られる程度のものみたい。
アルコールでは除菌はできても、滅菌はできない。
基本的に”除菌”と”滅菌”は別の概念の言葉。菌がつく事は防げても、菌を殺す効果は得られない。
いや、無意味ではないんです。清潔を心がけるのは大事だから…(震え声)
ただし、家族で歯ブラシを置く場所が共通している場合などは、お互いの細菌を交換しあう事もある。それを防ぐためには一定の効果が期待出来ます。
除菌スプレーなどをお使いになる事によって安心感、爽快感が得られるなら、使用していただいてもいいと思います。基本は水洗い、乾燥だと思います。
だからって「除菌なんていらん!」ってことじゃない
歯ブラシは使う以上は「必ず汚れていくもの」です。使用後の歯ブラシには「1億個以上」の細菌が付着している。除菌の方法を誤ると、歯ブラシ内で細菌が増殖してしまう…。
歯ブラシをこまめに変えたほうが良いもうひとつの理由は清潔さを保つためです。口の中というのは思っている以上に汚れています。
歯ブラシは、大多数の方は恐らく流水で洗い流して歯ブラシスタンドに立てるでしょう。でもそれでは歯ブラシの雑菌をすべて洗い流すことは不可能です。
歯ブラシを濡れた状態で保管していると、歯ブラシ内で細菌が増殖したり、洗面台や浴槽、トイレなどの空気中の細菌や水質菌による汚染リスクが高まります。また、コップなど一ヶ所に歯ブラシを集めて保管しておくと、歯ブラシ同士の接触による相互間細菌移転のリスクも指摘されています。
洗い方で変わる歯ブラシの雑菌と汚れ
ある調査によると、歯ブラシを
「水でサッと流して洗う人」は全体の50%
「指を使って丁寧に洗う人」は45%
「コップの中の水で振り洗いをする人」は5%
だったそうです。
歯ブラシを使い終わった後に細菌の増殖を防ぐには、食べかす除去と十分な乾燥,この2つを徹底。
水分の残った歯ブラシは細菌が増殖しやすい状態になっているので、タオルなどで十分にふき取ってあげる事が大切
よく持ち歩く携帯用歯ブラシはとくに注意が必要。しっかりと乾いた状態にしてあげてから片づけるようにして、次に使用する時には念のため水洗いしてから使うようにしましょう。
ブラシに付着した食べかすや歯垢、歯磨き粉をしっかり指を使って流水で洗い、ブラシ部分を上にしてしっかり乾燥させましょう。保管場所としては、風通しの良い場所にできるだけ置いてください。
歯ブラシを使うときは、「ブラシが乾いている状態がベスト」なので、2本用意して交互に使ったり、日光(紫外線)に当てて乾かしたりするのもおすすめです。
歯ブラシの毛先は熱に耐えられないようになっているので、熱湯をかけると歯ブラシが変質して汚れが落ちにくくなる事があります。(※最近では大丈夫なものもあるそうです)
念入りに洗えばお湯を使わずとも十分汚れは落ちるので、長持ちさせたいのなら水洗いが無難
家ならヘアドライヤーで乾燥させると簡単ですが、職場やかばんに携行している際は、歯ブラシ使用後は乾いたティシュなどで水分を拭き取ってからケースに収納すればある程度は乾燥しやすくなると思われます。
「歯ブラシ除菌器」という便利なものが売られていますが、まずは自分で歯ブラシをきれいに洗浄し、よく水気を取っておくことから始めてみてください。
歯ブラシっていつ交換すればいいの?
毎食後、1日3回歯磨きをした場合、歯ブラシの寿命は約1か月と言われています。
「2~3か月は使っていた」という方はこれから1か月ごとに交換してみましょう。汚れの取れ具合が違いますよ。
歯ブラシの手入れを念入りに行うのは大切ですが、寿命は長くないのであくまで消耗品として扱わないといけません
1か月未満でも、歯ブラシは毛先が広がったら寿命といわれています。毛先は歯ブラシの命。毛先が広がれば、弾力性も汚れをかきだす能力も落ちます。
あまり早く歯ブラシの毛先が広がってしまうという場合は、力を入れてブラッシングし過ぎているという場合があります。適度な力でソフトにブラッシングするよう心がけてみましょう。
毛先の広がった歯ブラシでは、汚れを十分に落としきることができないため、結果虫歯や歯周病になりやすくなる。「丁寧にブラッシングしているのになぜか虫歯や歯周病になってしまった」という方は一度ご自分の歯ブラシを見直してみてください。