2020年の現在
海外の記事によると、年間100億円近い寄付金等の収入があり、年間30億円くらいの純利益を出してるデータがあります。
Wikipediaを運営するのにかかるコストは2016年時点で$66M。 人件費等のコストがかからなくても、毎月150億PVを稼ぎ出すメディアの維持コストは莫大な数字になる。 そしてそれを支えている収入源は基本的に寄付のみですが、2007年には$2.2Mだったのが2016年には$92Mまで拡大してる。
Wikipediaとは?
もはや説明の必要もないでしょうが、Wikipediaとは、Wikimedia財団が運営するウェブ百科事典です。
誰もが著作物を利用・再配布・改変できる上に、自由に編集にも参加できるのが最大の特徴となっています。
現在読者は5億人、ボランティア編集者の数は数千万人に及び、世界287言語で、総記事数31,418,020、日本語だけでも 915,604の記事が掲載される、世界で5番目に大きなウェブサイトとなっています。(2014/5/1現在)
初期の頃は、登録単語も少なくて、恣意的な解説が多かったり、かなりあやしい辞典と思っていました。
しかし、開設から14年目を迎えた今では、あの頃とは比べものにならないくらい充実度、信頼度ともに増しています。
ウィキペディアは寄付で運営されてる
そんなウィキペディアは、ウィキメディア財団により、2004年以降、すべて個人や団体からの寄付で運営されています。
ご覧いただければわかるとおり、ウィキペディアには当ブログ同様、広告が一切ありません。
広告を載せたり、政府などからの援助を受けたりすれば、公正な記事が掲載できなくなるという理由からです。
なので、時々サイトを開くと下のような「寄付のお願い」が表示されたりします。
「私たちは平均¥1,500ほどの寄付で成り立っています。今、あなたの支援が必要です。もしこのメッセージを読んでくださった皆さまが¥500の寄付をしてくだされば、この募金活動は1時間以内に終わるでしょう。」
正直これまで一度もこれに応えたことはなかったのですが、たまには感謝の気持ちで…と昨晩初めて寄付をしてみることにしました。
文中にあるように、みんなが500円の寄付をすれば、1時間でこの表示も消えるはず…
が、一夜明けて、仕事中にも度々覗いて見みたのですが、なかなかこれが消えない。
やっと消えたのを知ったのは、仕事から帰って自宅PCを立ち上げた時でした。※
どれくらいの頻度で、この寄付のお願いが表示されるのかわかりませんが、一体どれだけのお金が集まるのだろうか?
気になったので、ウィキメディア財団の財務状況について調べてみました。
ウィキメディア財団の状況は?
ウィキメディア財団は、「ウィキメディア概報」として、毎月、月度・年度の決算状況を報告しています。
さて、これを覗いてビックリ!!
驚くなかれ、収入はほぼ5千万ドル!!
日本円にすると50億円オーバーということになります。
参考までに、2010~2011の年間収支と、2011~2012のそれを掲載してみました。
この2年を見比べても予算規模が拡大していることがわかりますが、↑の5月概報と見比べてみると、ケタ違いの成長ぶりが伺えます。
いやはや、これほどの規模になっているとは思いませんでした。
いったいどこまで大きくなるの?って感じですが、剰余金が15億円以上もあるなんて、「集めすぎじゃね?」という気にもなりますよね?
私のようなたった500円の寄付でここまで積み上がるものかと、あらためて“ワールドワイドウェブ”の巨大さを思い知らされました。
ちなみに、寄付をするとウィキメディア財団事務長のリラ・トレチコフさんという方からお礼のメールが届きます。
中身は時々変わるようですが、今回はインド出身のアクシャヤ・アイエンガーさんが、本のない地域ながら、ウィキペディアを教科書にして勉強したというエピソードが紹介されています。
なかなか心温まるお話ではありましたが、これだけの収入がありながら「何とか足りるだけのご寄付を皆さまにいただけています。」に、やや鼻白んでしまいました。
そんなお礼のメールは、自動メッセージとわかっていながらも、少しばかり良い気分にはしてくれましたが、一説によると、一度寄付をすると頻繁に「寄付のお願い」のメールが来るそうです。
今後また寄付するかどうかわかりませんが、次回からはしっかり「財務状況」と、「われわれが本当に必要としている活動を行っているか」をウォッチしながら応じていこうと思います。
『ウィキペディア』
『ウィキメディア財団』
『ウィキメディア概報』
※7/3にまた表示が出まして、今回は「700円の寄付をしてくだされば…」になっていました。値上がりしていますね(苦笑
寄付のお願いとは?
本日また日本向け「寄付のお願い」が表示されました。
しかも、前回より更に最低金額が上げられて、800円からとなっています。
4月30日時点で剰余金が1500万ドルもあり、収入も当初予算171万ドルに対し実績824万ドルと、予算を653万ドル(383%!!)も上回っているのに、こんなに頻繁に寄付を募る必要があるのでしょうか?
なんとなく気分悪いですね。
まとめ
ウェブ上にある情報が正しいものばかりでないことは、ネットに慣れ親しんだ方ならだれでもご存じでしょう。
しかしながら、何かを調べたいときにこんなに便利なツールもありません。
私も記事を書く際、知識が曖昧なものについては、時に20、30のサイトを閲覧して、なるべく正確な情報を得るようにしています。
Wikipedia(ウィキペディア)はそんな中でも、かなり高い頻度でお世話になっているサイトです。