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知っておきたいアーケードシューティング(1990年代前期)

シューティングゲーム

1990年代前期に活躍したアーケードシューティングをまとめてみました。昔のシューティングの話になるとよく出るタイトルを多く揃えてます。今回は1990~1994年を対象にします。シューティングに詳しくなりたい人は参考にしてみてください。なお、抜けているタイトルについてはご容赦願います。

雷電(セイブ開発・1990)

セイブ開発がリリースした縦スクロールシューティングゲーム。自機である「ファイティングサンダー」を操作し、ショットとボンバーで敵を駆逐していく。作風としてはかなりシンプルだが、現在でもシリーズ化の著しいタイトルの一つとなっている。

ベースとなっているのは東亜プランの「究極タイガー」。ショット系とミサイル系の武器がそれぞれ2種類ずつと、至ってシンプルなシステムに収まっているが、シューティングゲーム界は当時システムが複雑になりつつあったこともあり、このようなシンプルなシューティングは逆に好意を持って迎えられることとなった。一見さんがプレイするには、入りやすいシステムが功を奏したと言える。

究極タイガーらしく、やや速度が遅めの自機で速い弾を交わすような形となっている。難易度は非常に高いものの、敵弾の撃たれ方などはかなり研究された跡があり、気が抜かれてないのがわかる。また、最強装備の撃ちまくりのカタルシスは、究極タイガー同様にすさまじく、バルカンとホーミングが最強になると、実に死角のない強さ。撃ちまくり避けまくりを見事に体現したゲームに仕上がっている。

巨大なボスを自機の最強装備で撃ちまくる。しかしボスも強力な武装で襲い掛かる・・・まさに力と力のぶつかり合い。それでありながらも、この押し合いをショットとボムのシンプルな操作系で体感できるのが、本作の売りだと言える。

非常に難易度が高いゲームだが、2P側でプレイすると多少難易度が低くなる。当時のゲーセンでも、多くの人が2Pでプレイしてたのが印象的。また、2人同時プレイだと、自機にショットが当たると強力な発光弾を散らすことができる。

本作は移植も続編も多くリリースされているのも特徴。2000年後半に至るまで、シリーズが出続けているのが、またすごい。

パロディウスだ!(コナミ・1990)

コナミのお笑い系横スクロールシューティング。要は「グラディウス」のパロディで、ありとあらゆるグラディウスのギミックが、コミカライズされて襲いかかる。実は、MSX版の「パロディウス」が原点であり、アーケード版「パロディウスだ!」はパロディウスシリーズとしては2作目にあたる。

ありとあらゆるギミックがパロディ化されているため、見た目で楽しめるのが一つの売り。ステージ2に登場する「ちちびんたリカ」を始め、モアイが戦艦と合体してたり、パチスロをモチーフにしたステージがあったりと、ステージ展開は本家グラディウスに負けていない。さらにBGMも、どこかで聞いたクラシック音楽がモチーフになっており、「パロディ」の枠を越えて、音の使い方の上手さが光る。

初心者に対するフォローもあり、使いこなせば強力なベル、自動でパワーアップしてくれる「オートモード」の存在など、システム面でも光る部分が見受けられる。実際はかなり難易度の高いシューティングなのだが、流石に最初のステージから難しいということはなく、1~2面ぐらいはクリアできるようにはなっており、入り込みの点では非常に優れたゲームだと言える。

独自路線の「グラディウス」ながらも、見た目の面白さや骨のあるゲーム性が功を奏し、パロディウスもシリーズ化の道を歩むこととなる。良いゲームは歴史に語り継がれる一例として見てもいいだろう。

パロディウス名物「ちちびんたリカ」。要はグラディウスIIの「クラブ」のパロディで、テーマもクラブのテーマが流れる。続編では巨大化したり、和風の格好をしたりと、やりたい放題。ちなみにファミコン版では、露出が検閲に引っ掛かったせいか、露出のない別のキャラクターになっていたりする。

他にも、自機の装備で上昇具合が変わるランクシステムや、クラシックをモチーフにしたBGMなど語る部分は多いが、本作の有名どころは何と言っても「効果音」。テレビのバラエティ番組を見てると、必ずどこかで「パロディウスだ!」の効果音を聞く機会があるのではなかろうか。お色気系の「あ~ん」「わ~お」もかなり印象に残る。

ドラゴンセイバー(ナムコ・1990)

ナムコ「ドラゴンスピリット」の続編。中世がモチーフになっていたドラゴンスピリットとは違い、本作は近代が舞台。異次元の生物を封印するため、人間のヒューイとエルフのシリアが竜に変身して、諸悪の根源に立ち向かう、といったストーリーが展開される。

ドラゴンスピリットの売りであった、生物同士の戦いは本作も健在。近代が舞台ということで、ドラゴンスピリットよりも物々しい生物達が襲い掛かる。自機はいくつかのドラゴンに変身できるようになっており、強力なファイアーブレスを吐くファイヤードラゴンや、画面全体にダメージを与えるスパークドラゴンに変身することができる。

また、ドラゴンスピリットの魅力だったBGMの素晴らしさも、ドラゴンセイバーに受け継がれている。BGMの担当は前作同様、細江慎治氏によるもので、場面にあった非常にクオリティの高いBGMが展開される。

ただ、難易度がかなり高く、ゲームとして振るっていなかったのが少々残念なところ。前半面でも難しいポイントが多いため、入り込みも難しいゲームだった。背景やBGMのクオリティが素晴らしい分、少々勿体無い部分も見受けられたような印象も受ける。

一番最初に登場するボス「アキラ」。物々しいデザインが印象的な彼だが、序盤ボスにしては強い印象も受けがち。戦い方がわからないうちは、目玉のパンチ攻撃に翻弄された方もいるのでは。

序盤からして厳しい展開が多いのが目立つが、中盤面以降はさらに輪をかけて難しくなる。5面のボス「ロックヘッド」や、最終面のランクが上がりきった状態の撃ち返し弾などが特にキツい。全体攻撃のあるスパークドラゴンが優秀過ぎる一方で、他のドラゴンにやや見所に欠けるのも難点。

USネイビー(カプコン・1990)

カプコンの横スクロールシューティング。システムは「エリア88」を踏襲しており、選択できる自機の数や買い物システムなどもそのまま。ほぼ続編と言ってもいいかもしれない。当時のカプコンは「ファイナルファイト」の大ヒットでノッていた時期でもあり、そのためか、本作の普及率もそれに伴って多めだったのが印象的である。

「エリア88」と違う点は、自機のエネルギーが時間で減少する点であり、そのため、敵弾を食らわなくてもピンチになる場面が多い。よって、中盤あたりからシールド装備がほぼ前提と言ってもよく、買い物をすることでバランスが保てていた印象を受ける。それでも、凶悪な難易度でない分、まだ良心的な難易度には収まっている点は救い。

「エリア88」同様にとんでもない兵器が沢山登場するゲームであり、この2ボスなんてのはその代表格。主砲の攻撃が手強く、舐めてかかるとゲームオーバーにもなりかねない。

何もしなくても、エネルギー不足でピーピーと鳴り響く以外は、スマートに遊べるシューティングに収まっている。家庭用移植が一つもないのは、やや残念なところではある。

エアバスター(ナムコ/カネコ・1990)

ナムコ販売、カネコ制作の横スクロールシューティング。使うボタンは一つのみで、ボタンは叩くことでショット、暫く押しっぱなしから放すことで「バスターフラッシュ」を放つことができる。バスターフラッシュは敵弾を消去するが、一度使うと暫くは使うことができない。

ゲーム性はシンプルなものの、ステージは起伏に富んでおり、なかなか骨のあるシューティングに仕上がっている。2面の高速通路と4面の無重力地帯は話題にされやすく、特に無重力地帯はゲームの山場とも言うべきポイント。レバーを入れると、入れた方向にずっと進み続けるという趣向が凝らされているという、エアバスターならではの名所だと言える。

その一方で、グラフィックやBGMの良さも特筆すべき点。煙を噴くミサイル、天空から降り注ぐレーザーの雨など、本作ならではの見せ場がある。ロボットの描き込みはドット絵ながらも、意外と細かい。また、高速面に代表されるようなイカしたBGMも、エアバスターの一つの売り。ゲーム性と演出が見事に噛み合っており、バランスの整ったシューティングに仕上がっている。

何の変哲も無い宇宙ステージ・・・と思いきや、実はレバーを入れた方向にずっと進み続けるという、恐怖の無重力ステージ。レバーが思った方向に進まないので、最大の難所と化している。レバーの故障を疑った人も多かったとか何とか。

本作はカネコが開発しているが、当時のカネコ作品といえば、とにかくイカれた作品が多かったのも特徴。外人が勘違いした江戸時代がモチーフになった対戦格闘ゲーム「富士山バスター」をはじめ、顔のデカい暴走族と殴り合うゲーム「火激」、落ち武者が主役で亡霊達を薙ぎ倒す「歌舞伎Z」など、ヤバい世界観を持った作品も多かった。エアバスターのような、まともな作品は、比較的珍しい方なのである。

トライゴン(コナミ・1990)

コナミがリリースした縦スクロールシューティング。グラディウスのような横スクロールシューティングでなく、「飛翔鮫」みたいなボンバー式縦スクロールシューティングになっているのが珍しい点。

このゲームの最たる特徴はボンバーの一つ「ドラゴンレーザー」。発動すると、けたたましい鳴き声と共に細長い竜のようなレーザーが敵目掛けて襲いかかり、敵に大ダメージを与えてくれる。これまでのシューティングのボンバーとしては非常に派手で、本作の一つの売りと言える。もう一つのボンバー「ライトニングソード」も結構派手。

しかし、派手なボンバーとは裏腹に、難易度は高めに設定されている。このゲームが難しい理由は、極めて大きな当たり判定にあり、翼の部分がかすってもミスになってしまうというシビアさ。にもかかわらず、広範囲に弾を展開する敵が多くいるため、なるべく弾を撃たせないような攻略が必要だった。自機の爆発音がド派手なので、緊張感が漂うシューティングである。

トライゴン最大のインパクト「ドラゴンレーザー」。弾を消しつつ、敵に大ダメージを与える強力な武器で、メインで使いたい武器。ただし、一部ドラゴンレーザーを無効化する敵がいるので、そういった敵に対しては、もう一つの武器「ライトニングソード」を使う。

タイトルの「トライゴン」とは、自機の名前でなく、実は自機のオプションの名前。1人プレイだと1種類しか登場しないが、2人プレイになると、4種類のトライゴンが登場する。なお、自機の名前は「スーパー戦闘機」と呼ばれている。

出たな!!ツインビー(コナミ・1991)

コナミがリリースした「ツインビー」の続編。家庭用でも続編が幾つかリリースされているが、アーケードとしての続編としては、本作は2作目にあたる。惑星メルの女王・メローラ姫を救うために、ツインビーとウインビーが発進する、というもの。

システムの部分は「ツインビー」とほぼ代わりが無いが、本作では分身とバリアを同時に装備できたり、新たに「しっぽバリア」という武器が加わったりと、装備の要素が変化している。他にも、巨大な溜め撃ちができたり、グインビーと手を繋いで合体できたりと、攻撃面での強化も目立っている。

グラフィックとBGMは相変わらずの美しさで、コナミにとっては譲れない要素となりつつある。前作ツインビーに比べると、ポップな部分が前面に押し出された形になっており、綺麗なグラフィックで楽しませてくれる。また、キャラクター面のアピールも高く、特に2Pのパイロット(後に「パステル」と名付けられる)は、アイドル化計画まで持ち出されるほどの人気キャラとなった。

ボス敵の動きの細かさなど、アニメーション関係での強化が目立つツインビー。パイロットの設定も加え、今後の作品では、「出たな!!ツインビー」の世界を基準として、続編がリリースされることとなる。

後続の作品としては、業務用では「ツインビーヤッホー!」、家庭用では「Pop’nツインビー」「レインボーベルアドベンチャー」などが派生作品としてリリースされることとなる。



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