なぜ「未満」の反対語 対義語はないの? 理由 考察

日本語の意味 漢字

「以下」に対しては「以上」という逆の意味を表す言葉があるのに、「未満」に対置される言葉、つまり「その数より大きい数。その数を含まない」という意味で、広く使われている言葉はありませんよね?

反対語は「以上(10以上)」

「未満(たとえば10未満)」の意味的な反対語は「以上(10以上)」ですが、そういうことではなくて、概念的に対になって考えられるもの、という意味で言っています。

「超」「超える」

「超」あるいは「超える」を使うことがままありますが(「200超」など)、これも「ふつうに使われる」とまでは言えないように思います。

反対語辞典では「超過」

反対語辞典などでは「超過」と書かれているものもありますが、「10超過」という使い方はしません。 伺いたいのは、言葉が何かとかどういう言葉がふさわしいかではなくて、「なぜ無いのだろうか?」あるいは「なぜ生まれなかったのだろうか?」ということです。

数量的な推移の線引きとしての表現ととらえるから、疑問に感じてしまうのです。

「満」が反対語

「未満」に対する概念としては、やなり「満」を考えるべきでしょう。

「未満」は、「満ちていない」という表現に過ぎません。

 

年齢の数え方に「満○歳」とするものがあります。

その状態に達していないことが、「未満」です。

 

ある特定の状況・状態にあるかないかの表現ととらえれば、納得できるのではないでしょうか?

「非常」や「不足」、「無知」

他にも、「非常」や「不足」、「無知」など、特定の状況・状態にないとする表現はたくさんありますよね。

そのそれぞれ全てに対義語を求めることはできませんよね。

ない理由

私なりの考えとしては、以下の通りです。 ある数でボーダーラインを引いて分割するという行為を行うとき、私たちは(少なくとも日本人は)「○未満&○以上」という線の引き方をよくします。

ある数に到達したら別グループへ移行する。だからそれまでは、その数に限りなく近くてもまだ移行しない…というリクツですね。逆に「○以下&○超」という線引きの仕方、つまりある数に到達するまでは移行しないが、そこを少しでも超えたら移行する…という考え方はあまりしない。そのため「未満・以上」タッグの圧倒的使用頻度の陰に隠れて、「超」に該当し、よく知られ、使われる言葉というのは生まれなかったのではないか。

しかしこれだと、じゃあなんで「以下」という言葉はよく知られ、使われてるんだ?とか、それはそもそも鶏と卵を取り違えている説なのではないか?とか、納得のいかないところも残ります。 どなたか、スッキリ視界が晴れるようなご意見をお持ちの方がおられましたら、ご教示ください。

考察

スッキリ視界が晴れるような回答は私も思いつきませんが、少々考察しましたので、ご参考までに。

 

鶏か卵かで考えると、まず「以上」の概念があったのだと思います。「○○歳で成人」「○○点で合格」など「○○に達したら××と扱う」ということが人間社会ではよくあることで、そこから「以上」という言葉が生まれた。「○○以上」であることが意味を持つならば、当然「○○以上ではないものは××と認めない」ことも重要であって、それを表す言葉として「未満」が生まれた。

 

一方、「以下」はなぜ出てきたのか。これは「はじめに『以上』ありき」だったのだと思います。「以上」という言葉の字面を見れば「以下」という言葉が容易に浮かび上がり、また概念的にも「≧があれば≦もあるだろう」と考えるのは自然な流れです。よって「以下」という概念と言葉が広まった。しかし、日常生活において「以下」を条件として意識する場面はあまりありません。普通、我々は「○○以上か未満か」を問題にして生活しています。

 

つまり、「以上」と「未満」という言葉さえあれば日常生活には十分なのに、概念上の言葉として「以下」がよく広まった。なぜよく広まったかというと「以上」対「以下」という言葉が字面、響きとして非常に対比が分かりやすく、納得しやすかったからだと思います。

 

さて、やっと本題の「なぜ未満の対義語は生まれなかったのか」に入ります。まず、上述したように日常生活には「以上」と「未満」があれば十分で、「未満の対義語」はあまり必要ありません。必要の無さでは「未満の対義語」も「以下」も同じなのですが、「以下」は字面と響きが非常に納得しやすい言葉だったので、運良く広まっただけではないか。「未満の対義語」に対しても、ひと目で「ああ、これは未満の反対の概念を表した言葉だな」と分かるような言葉を誰かが発明していれば、「以下」と同じくらいに広まったはずなのだが、誰もそれを思いつけなかった。

「未満」の反対が「超過」「超」だと言われても、一見して対比した言葉に見えませんよね。字面としては「未満」に対して「既満」という言葉もありえそうですが、これも何か分かりにくい。

 

・・・というのが「未満の対義語が生まれなかった」理由ではないでしょうか。

説明として強引すぎたり舌足らずな部分はあると思いますが、さらなる考察のヒントにしていただければ幸いです。

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