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映画を正しく理解し、楽しむ方法・パート2

映画

■映画の中の物語とテーマ

さて、「映画を正しく理解し、楽しむ方法」にて、映画の中で描かれる物語とテーマは別である可能性について解説しました。

物語は・・・ストーリー、お話、などと言いかえることができるかと。

 

テーマは・・・命題、主題、伝えたいこと、などかと。

ではでは、物語とテーマは別である場合と、それを理解することの重要性について具体例を挙げて説明します。

■狼少年

皆さん、童話の狼少年のお話を知っていますよね。狼が出た!といつも嘘をついていた少年が、いざ本当に狼が出現した時、いくらそれを皆に訴えても信じてもらえず、狼に食べられてしまった・・・というお話。

この狼少年のお話が映画だったとします。

 

この映画の物語は、少年が嘘をつき続ける→皆は嘘をつく少年を信じなくなる→狼が出現する→少年がそれを皆に訴える→皆は信じない→少年は皆に助けてもらえずに食べられる・・・以上です。

では、この映画の伝えたい事、つまりテーマは何かと言うと、「嘘をつかずに正直に生きるべきだ」「信用を失った人間は破滅する」などですよね。

 

つまり、この映画「狼少年」のプロデューサーや監督は、物語を見せる事によって「信用を失った人間は破滅する」というテーマを観客に伝えたかったわけです。

■もし、テーマに気がつかなかったら?

さて、この映画を見て、そのテーマの存在に気がつかなかったらどうなるでしょう?観客にとってこの映画は、「嘘をつく少年が最後に狼に食べられるだけの映画」になってしまいます。「少年が嘘ばっかりついて、最後には狼に食べられたんだよね・・・」テーマに気がつかない観客は、この段階で思考や感想が止まってしまいます。そして、もしかすると「意味が分からない。この映画は面白くないね」と結論づけるかもしれません。

■テーマに気がついたら?

一方、テーマの存在に気がついた観客は、どういう感想を持つでしょう?たぶん、「そうか。信用を失った人間は身を滅ぼすんだ」、「私は正直に生きよう」、「あぁ、この映画を見て真面目に生きる気になった」、「感銘を受けたなぁ」などというように感じるはずです。

そうなれば、この映画を見た事を後悔などしないはずです。当然ながら、テーマを理解していれば、物語の理解も進み、楽しんだり、ハラハラしたりするはずです。そして、この映画は駄作だ、なんて安易な批評などせず、「この映画を見て良かった、良い映画だった」などとも思うはずです。

■最後に・・・

 

いかがでしょう?

 

この、映画「狼少年」は極端な例です。しかし、物語とテーマの関係性と重要性は理解できるはずです。

 

ただし、物語とテーマを描くことに失敗している映画が存在するのも事実です。

 

映画とは、プロデューサーや監督が、何らかの目的を実現するため、様々な手段を駆使して作られるものです。その何らかの目的が、観客を楽しませたり、何かを伝えたりすることであることは間違いないでしょう。そして、様々な手段=演出を理解すれば、その目的も理解できるものです。そうすれば、その映画をより正しく理解し、より楽しむことができるはずです。



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