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11月2日「やりすぎ都市伝説」に出てきた「イルミナティカード」の真実とは!?.

オカルト

11月2日の「やりすぎ都市伝説」の番宣を見ていたら、関が「イルミナティカード」を取り上げるようです(今更)。

という訳で、このページでは、「イルミナティカード」とは、どんなゲームなのか、どうしてこんなゲームが作られたのか、などといった、番組の中では語られないであろう、そしてヤッパリ語られなかった(笑)、このカードゲームの真実をお伝えしたいと思います。

番組を見る前にこのページを見てくれた方は、「関が馬鹿言ってんなぁ」と思いながら番組を見て、
番組を見た後にこのページを見てくれた方は、「関が馬鹿言ってたんだなぁ」と思いながらこのページを見てくださいね。

※録画していた番組を見ましたので、より詳しくツッコんでいきたいと思います。

★ そもそも「イルミナティカード」って何?

アメリカのゲーム製作会社の「スティーブ・ジャクソン・ゲームズ」で1995年に作られたカードゲームであり、正式名は「イルミナティ・ニューワールドオーダー」です。

(便宜上、以降このカードゲームの事を指す時は「イルミナティカードゲーム」と表記し、『陰謀論者が言う謎のカード』の事を指す時は「イルミナティカード」と表記します。)

番組へのツッコミ

  • 番組の中で、関は「何の目的で作られたか分からない」などと言っていましたが、この人はカードゲームという娯楽がある事を知らないんでしょうか?
    現在の日本でも、子供達が「遊戯王」「デュエルマスターズ」で遊び、マニアな大人達の間でも「マジック・ザ・ギャザリング」などのトレーディングカードゲームが流行っています。
    アメリカでは日本以上に、ボードゲームやカードゲームの愛好家がいて、巨大な市場がある訳です。
  • 「イルミナティカードゲーム」もこれらトレーディングカードゲームの商品群の中の一つにすぎません。

 ● 「イルミナティカードゲーム」が発売された背景

「スティーブ・ジャクソン・ゲームズ」が「イルミナティカードゲーム」を発売したのは、「イルミナティの計画を予告するため」…んな訳ありません

1975年にアメリカで「The Illuminatus!」という、『世界を裏で牛耳る秘密結社同士の争い』をテーマにした伝奇小説が出版されました。これが、サブカルチャー界で話題となり、ちょっとした『陰謀論ブーム』が起こります。
ちなみに日本語版も出版されてますので、興味のある方は是非。

s-00.jpg現在巷にに溢れる『陰謀論』は、大抵がこの本の内容がベースになっていると言っても過言ではありません。
もちろん、言うまでも無いとは思いますが、この本はただの娯楽小説であり、間違っても「秘密結社の真実が書かれている!」訳ではありませんので、真に受けないように。

このブームに便乗して、小説の中に出てくる『秘密結社』『陰謀論』『オカルト』ネタにして作られたカードゲームこそ、「イルミナティ(カードゲーム)」なのです。

それから更に数年後、「マジック・ザ・ギャザリング」などの「トレーディングカードゲーム」ブームが起こり、またまたブームに便乗して、「イルミナティ(カードゲーム)」をトレーディングカード化して、1995年に発売されたものが、「イルミナティ・ニューワールドオーダー」なのです。

● どんな内容・ルールのゲームなの?

プレイヤーは『秘密結社』となって、世界のあらゆる組織を裏から支配し、ライバルの秘密結社を陰謀を張り巡らせて蹴散らし、それぞれの目的を果たせば勝利です。

「それぞれの目的」と書いたのは、理由があって、実はプレイヤーが選んだ『秘密結社』によって、目的が異なるのです。世界征服が目的の組織もあれば、世界中の金を集める事が目的の組織人類を混沌に陥れる事が目的の組織などもあるわけです。

その『秘密結社』もバラエティに富んでいて、「イルミナティ」はもちろん、「クトゥルフの使徒」「チューリッの小鬼」「暗殺協会」「UFO」「バミューダトライアングル」などから選ぶこととなります。

ですから、「イルミナティカードはイルミナティの計画の予告だ」などという『陰謀論』はもう破綻しているのです。
だって、プレイヤーが選べる『秘密結社』は「イルミナティ」だけじゃないんですから。

番組へのツッコミ

※※ 結論 ※※

「イルミナティカード」は、アメリカのゲーム製作会社が陰謀論ブームに便乗して、「秘密結社」や「陰謀論」をパロディにして製作・発売した、ごく一般的な普通のカードゲームです。

★ どうして「イルミナティカード」が陰謀だと言われているの?

カードイラストの中に「9.11アメリカ同時多発テロ」や「3.11東日本大震災」を予告していたと言われるカードが存在しているからです。

しかし、それは本当なのでしょうか?
ここでは、それを検証していきましょう。

 ● 「9.11アメリカ同時多発テロ」を予告していた

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ニューヨークの世界貿易センタービル(以下、WTC)そっくりのツインタワーが爆発しているイラストが描かれている。
このカードゲームが発売されたのが1995年なのだから、2001年の9.11を予告していたのではないか。

その真相は…?

実は、WTCでは2001年9月11日以前にも、テロによる爆発事件が発生していたのです。

1991年の湾岸戦争により、イスラム過激派組織による反米感情が高まり、アメリカ各地でテロ事件や発砲事件が多発していました。
そういった時代背景の中、1993年2月26日にWTCの地下駐車場で爆発物を積んだ車が爆発し、6人の死者を出すテロ事件が発生しました。
アメリカの中枢で起こった、テロ警戒中での犯行に、アメリカ中が震撼する事件となったのです。

つまり、アメリカ国内で発売するカードゲームのイラストとして「『テロ事件による爆破』を表現する」のに、ツインタワーという特徴的な外観をしているWTCをモデルにするのが、最も適していたという事なのです。

日本の怪獣映画の中で、必ず怪獣が有名なランドマークを壊すシーンが出てきますが、それと同じようなものです。

● 「3.11東日本大震災」を予告していた

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東京の銀座にある、和光ビルの時計台が倒壊しているイラストが描かれている。

その真相は…?

さて、思い返してみてほしいのですが、東北地震は東京にも被害を及ぼすほどの大地震でしたが、銀座の和光ビルは倒壊しましたか?
このカードが「東北地震を予告していた」というなら、東北地方のランドマークが倒壊しているイラストが描かれていなければ、矛盾してしまいます。

また、単純に考えれば、1995年に発売されたカードゲームに日本の建造物が倒壊するイラストが描かれたのは、1995年1月17日に発生した、阪神・淡路大震災の影響があるのでは、と考える方が自然ではないでしょうか。

では何故、「銀座の和光ビル」が描かれているのでしょうか。
それは、特撮映画「ゴジラ」で、ゴジラが「和光ビル」を破壊するシーンがあるからではないか、と推測しています。

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ゲーム会社でカード作ってる人なんですから、オタクなんです。

● その他にも「9.11」や「3.11」を予告していたカードがある

000.jpg例えば、「炎上するペンタゴン」「原子力発電所事故」「大津波」などが存在している。これは「9.11」や「3.11」を予告していたものではないのか。

その真相は…?

「イルミナティカードゲーム」の総枚数は、後に発売された追加カードなどを合わせると、約500枚にもなるそうです。

※参考リンク (ファンによるカードリスト)
Illuminati – New World Order

さて、先にも書きましたが、「イルミナティカードゲーム」は、『自分が秘密結社となり、陰謀を巡らせて、敵対する組織を蹴落とし、自分が世界を支配する』というルールのカードゲームです。
そういった内容のカードゲームなのですから、その中に事故や災害を扱ったカードがあっても何の不思議も無と思うのですが。

(「事故や災害を娯楽に使うなんて不謹慎だ!」と思われる方もいるかもしれませんが、「アメリカはそーゆーのが許される国なんだ」と思ってもらうしかありません。また、スティーブ・ジャクソン・ゲームズのゲームには、そういった”下品な”ゲームが多いです。)

また、約500枚もあるカードの中から、たった数枚のカードだけを取り上げて、「このカードはイルミナティの陰謀の証拠だ!」と言ったところで、それのどこに説得力があるというのでしょうか。

それならば、「イルミナティカード」の中には、次のような面白いカードもたくさんあるのですが、

000.jpgまさか、これらの「原子力怪獣の襲来」「エルビス・プレスリー生存説」「海のロボット大怪獣」といった、面白いカードの内容も「イルミナティの計画によって現実に起こる」とでも言うのでしょうか?

でなければ、「9.11」や「3.11」”だけ”を予告していたという事に矛盾が発生してしまいますよね。

※※ 結論 ※※

「イルミナティカードはイルミナティの計画を予告していた」というのは、ただの”こじつけ”にすぎない。

もし「イルミナティカードがイルミナティの計画を予告していた」と言うのなら、「大怪獣が陸で海で大暴れする未来」や「エルビス・プレスリーが生きていたという未来」が来るのを、楽しみに待とうじゃありませんか。生温かい目で見守りながら。

【まとめ】

「『イルミナティカード』はイルミナティが起こす未来の計画を予告している、恐るべきカードゲームだ!」

などと言っている陰謀論者が、ブログや知恵袋でこの「イルミナティカード」を取り上げ、様々な『陰謀論』を展開しているのを見受けますが、

このカードゲーム自体が、元々そういった『陰謀論』や『陰謀論者』をパロディにして製作されているゲームなのだから、それは当たり前なんですね。

むしろ、『陰謀論』の馬鹿馬鹿しさ、滑稽さをパロディにしたジョークゲームなのにもかかわらず、
それを見て未だに、「秘密結社の陰謀計画だ!」「イルミナティからの警告だ!」などと言っているのですから、
傍から見ていると、自分達が小馬鹿にされて、遊ばれてネタにされる事にも気付かない、滑稽で哀れで可哀想な人達に見えて仕方が無いのですが…。

番組へのツッコミ

  • ナレーション「17年前に発売されたこのカードの意味とは?」
    …多分、「世の中にはこんな戯言を信じてるバカがいるんだぜ、笑っちゃうだろ?そいつらネタにしたゲーム作ったから、お前ら遊んでくれよ!」ってことなんじゃないでしょうか。

    「世界はイルミナティの計画通りに動いてるって言いたいのかもしれない」
    …多分、「陰謀論ブームに乗っかってゲーム作ったら、大ヒットしてメシウマ!俺の計画通り!しかも、まだ性懲りもなく『陰謀だ』とか言ってる馬鹿が勝手に宣伝してくれて、全くご苦労さん!」って、言いたいのかもしれませんね。


【あとがき】

それにしても、このノートの初投稿は11月2日の番組が放送されるより前に書いたんですが、いざ番組が放送されてみたら、想像してた通りの事しかやってなくって、もう何も項目を追加する事も無くて、肩透かしくらったぐらいです。
放送後に書き加えたのは、ツッコミばっかです。マジで。
もうちょっと予想の斜め上を行くぐらいの番組にしてくんないと、ツッコミ入れるこっちもツマンナイよ。

【最後にちょっと真面目なお話】

テレビが真実だけを放送している時代は、もう終わりました。
視聴率やスポンサー(つまりは金)の為なら、平気でウソや捏造をタレ流しておいて、その責任も取らなくなったのが、今のテレビやマスコミです。

また同様に、インターネット掲示板やツイッターなどにも、匿名で書き込めるが故に、ウソやデマが氾濫しています。

是非とも皆様には、
間違った情報や事実誤認、ウソやデマには惑わされないように、
また、自分自身がウソやデマを拡散したりしないように、
「メディアリテラシー」や「ネットリテラシー」を身に付けていただきたいと願います。

これが本当の意味での『信じるか信じないかは、あなた次第』という事なのではないでしょうか。

それには、「信じる」事ではなく、「考える」事がとても大切なのです。



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