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いじめ
中1女子自殺、3年以上して「いじめ」認定、市教委が『家庭の問題』という先入観をもち対応か 名古屋 (21/10/13 14:23)

2018年、名古屋市の中学校に通う女子生徒が自ら命を絶ちました。市は3年以上してから学校での「いじめ」を認めました。なぜ時間がかかったのか、当初、教育委員会が『家庭の問題』という先入観をもって対応にあたっていた可能性が指摘されています。

 「返せよ、それなら娘を!どんだけ苦しい思いしたと思っているんだよ。娘を返すんだったら、全部許してやるわ!」(斎藤信太郎さん)

 娘の遺影の前で、市の幹部に対して声をあげる斎藤信太郎さん。

 2018年1月、中学1年だった娘の華子さんが自ら命を絶ちました。

「顔なでて、『なんで?』っていう言葉しか出なかったですよね。涙と『なんで?』という言葉しか出てこなかったです。現実との狭間で気がおかしくなりそうでした。それが当日病院行って、娘を最後に見た日です」(斎藤信太郎さん)

 当初、名古屋市の調査では、遺書がなかったことなどから、中学校での「いじめ行為を認めることはできない」と結論付けました。

 しかし、遺族の声を受け、愛知県外の調査員が中心となって再調査した結果、2021年7月、第三者委員会は学校での“いじめ”を認定しました。

 これを受け2021年8月、河村市長ら幹部が“謝罪”として訪問しました。

「あれを謝罪というのなら、国語辞典引いてくださいという気持ちです。私たち家族が受けてきた苦しみや辛さとか憤りとか怒りとかいうのを、あれで『寄り添ってきた』というのは心外だし、『いじめです』と言い続けて3年半かかって…」(斎藤信太郎さん)

河村市長「“学校教育側の原因ではない”という風に早いところで決めたから」

 市が遺族を訪れるまで、かかった時間は3年以上。

 理由の1つとして、河村市長はこう考えます。

「“学校教育側の原因ではない”という風に早いところで決めたからですよ。『なになにの原因である』ということを教育委員会内部で大体決めとったんじゃないかと」(名古屋市 河村たかし 市長)

 「最初から『家庭の問題』ありきで進んでいるというのは、なんとなく肌感覚でありました」(斎藤信太郎さん)

 教育委員会は自殺の理由を「いじめではなく家庭の問題」との先入観を持ち、最初の調査にあたっていたのではないか。

 こうした意見に対し、教育委員会は次のように話しました。

「教育委員会といたしましては『学校教育側の問題ではない』と認識したことはございません。原因につきましては、いじめを含め、あらゆる可能性を視野に入れながら調査にあたっており、そのようなバイアスがかかったような調査は行っておりません」(教育委員会 指導室 笹口真さん)

教育委員会の元職員「最初から『家庭の問題として扱いたい』意図があった」

 当時、教育委員会の職員だった高原晋一さん。

 華子さんが亡くなった直後の様子を打ち明けました。

「私が新年の出勤をしたすぐ、指導室の人がやってきて『子どもの自殺がありました。どうも家庭の問題のようです』というふうに言ってました。これはもう私はっきり覚えています。最初から『家庭の問題として扱いたい』との意図が非常にあったと思います」(教育委員会の元職員 高原晋一さん)

 高原さんは、華子さんのケースは担当していませんが、市が設置した「子ども応援委員会」に7年間所属し学校で子どもたちと向き合い、環境の改善を進めてきました。

 「『教育委員会は正しい』あるいは『家庭だけが悪い』みたいな言い方、教育委員会は『自分たちが偉くて、自分たちが正しいことをやっている』と言い張るんですけど、じゃあちゃんと子どもを捉えていないので、適切な対応はできていないんです。娘を、子どもを亡くした人に対する態度ではないです」(高原晋一さん)
 
 体質を指摘された教育委員会、教育長は10月7日に名古屋市議会で次のように話しました。

「本当に本気で考えていく必要があると、“漫然と”と言われればその通りの所も今一度考え直さないといけないと思っています」(名古屋市教育委員会 鈴木誠二 教育長)

遺族「今のままじゃ絶対ダメ」

 10月2日、名古屋市は副市長をトップとした「いじめ自殺防止対策」のプロジェクトチームを設置しました。

 一方で、斎藤さんは市の対応を「形式的」と批判します。

「生まれ変わるタイミングじゃないですか。今のままじゃ絶対ダメなんだという結論は出ちゃっているので、今変わらないと、次変わるチャンス・変わろうとするチャンスがくるのは新たな悲しい事件が起こった時しかこないので…」(斎藤信太郎さん)

 プロジェクトチームは12月にも河村市長へ議論の結果を報告するとしています。

常勤のスクールカウンセラーを全中学に配置も役割は…

 河村市長は「子ども応援委員会」という政策で、常勤のスクールカウンセラーなどを名古屋市すべての中学校に配置しています。

 ただ、スクールカウンセラーは実際にはいじめ問題というよりは、不登校の生徒の対応に当たっていることが多いと指摘されています。

 市の議会からはカウンセラーを生徒間のコミュニケーションにもきちんと対応できる体制づくりを求める声が出ています。

いじめに悩んだら、相談窓口へ

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・ハートフレンドなごや:052-683-8222

 月曜から金曜の午前9時半から午後7時までと、土曜の午前9時半から正午まで(祝日・年末年始は除く)

・子どもSOSほっとライン24:0120-078310(毎日24時間受け付け)

  (10月13日 15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)



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