現代の子どもは引きこもりやうつなどが以前より多くなっているといわれています。その背景には家庭の問題があるといわれています。家庭の問題が子供にどのような影響を与えるのかについてまとめます。
昔と比べ、うつや引きこもりなどが多くなるなど、子供達が変化しています。
今、子供達は大きく変わり始めています。誰とも関係を持たず学校に行かずそれを悩まない子供、特に理由もなく不登校を繰り返し全く手応えを感じさせない子供等が増えている
出典子供たちの変化
最近特に10代のうつ病発症例が増えています。特に多いのは中学生のうつ病発症です。
近年、大人のうつ病が急増している中で、子供のうつ病も同様に急増している
子供のうつ病は、不適応(不登校や身体症状など)や、一部の精神疾患(摂食障害、不安障害、強迫性障害など)と併発して発症することが多いとされています。
○その原因の一つとなっているのが「夫婦の不仲」
夫婦不仲は子供に強いストレスを与えてしまいます。時にそれはトラウマとなり、深く子供の心を傷つけてしまいます。
Aちゃん(12才)宅は、完全な家庭内別居状態。両親は顔を合わせても目を合わせることも口をきくこともなく、時折、罵り合うことも。
次第にAちゃんは眠りが浅くなり、集中力が低下。学校での成績も下がった。食欲や、笑うなどの表情もなくなり、「生まれてこなければよかったのかな」とうつに・・・。
子どもが思春期に入る頃には夫婦の会話も最低限しか交わされないようになってしまう。その様子を見て子どもも親への反発を強め、家族関係がこじれる。
場合によっては、夫婦の不仲が原因となって、不登校・引きこもりや摂食障害など、子どもに問題が出現することもある。
夫婦不仲が長くなればなるほど、その傷は深いものになります。
表面だけ繕っていても、子供には不仲が分かるといます。
しょっちゅう喧嘩をする両親の姿を見せつけられては、思い遣りの心を持って相手の気持ちになる、時には相手に譲ることも大切、という心は育たない
イコールではありまえんが、このような家庭環境がイジメを作り出す原因になることがあります。
家事を手伝わない夫、それに対し腹を立てている妻。この環境が心に刷り込まれてしまうと、「人が助けを求めていても、面倒くさかったり疲れていれば、何もしなくていいのだ、無視してもいいのだ」という考え方を育ててしまう
見て見ぬふりをする人が増えてしまいます。
引きこもりやニートなどの原因にもなるようです。
夫婦の問題でいえば、ニートと夫婦仲というのは大きな関係がありますね。ニートになった子の親を見ると、夫婦仲が悪いという例がよくあります
夫婦仲が悪いと、どうしても母親の愛情は子どもに集中してしまいます。子どもを溺愛する結果、ニートになりやすくなる
○子供の心は繊細かつ敏感です
子供の脳はまだ発達過程であり、とても脆弱です。それ故、ストレス耐性も脆い状態であり、夫婦不仲というストレスを非常に大きなものとして捉え、そして傷ついてしまいます。
子供は大人の機嫌を非常に敏感に感じ取ります。子どもの感性は大人以上ですから、大人の表情を見ただけで、いろんなことを察知する
パパとママが互いに良い感情を持っていないと、子どもは自分を否定されているように感じ傷つく
「いい子ちゃん」はいつも、『ストレスの積立貯金』をしているようなもの。そして、ストレスがどんどん貯金され、満期になると一気に爆発する。これが、ときとして家庭内暴力や登校拒否という形になってあらわれてくる
出典子供のこころと体
子供は親の不仲を自分のせいにして、いい子又は悪い子を演じようとします。
@886633557744885 そうですよね~。特に子供の時は親が守ってあげなければ、何があるかわからない。幼児期は身体が心配だし、大きくなれば今度は心が心配。子供は心も体も思う以上に繊細。そして大人の方も親として成長が必要。同じ一年生同士、共に成長出来るのが理想ですね~。
親は自分の子供を他の兄弟や親類や他者の子供と比べてない態度で子供に対して接しているつもりでいても、子供は純粋で繊細なので、親が自分を他の子供たちと比べていることをすぐに見ぬいてしまうのだ。親が話している言葉の端々から親の本心を感じ取ったり、親が他者と話す子供の話の内容を聞いた時に
○子供が精神不安定に陥っている時の症状
子供の精神が不安的になっている時の症状をご紹介します。このような症状が見られたら、何らかのアクションを起こす時だと思われます。
不安、恐怖、抑うつなどの感情障害。強迫症状。拒食や過食などの食をめぐるこだわり。抜毛、チックなどの習癖。腹痛、頭痛、不眠などの心身症状などがある
行動の障害には暴力や反抗などの行為障害、家出、徘徊、万引き、窃盗、器物破壊などの社会的逸脱行動、リストカット、薬物依存、性的逸脱行動などの、自己破壊行動があります。
運動会や遠足のあとなど子供が疲れていると思われる時に、ぐずり、ふさぎ込み、不機嫌、無口、あるいは、暴言、暴力、イライラ、激怒がなければ、情緒が安定した子どもとみる。
逆にこれらがみられれば、精神的に不安定になっていると読み取ることが出来ます。
○特に怒鳴ったりヒステリックになったりするのはよくない
夫婦喧嘩はもちろんですが、機嫌が悪いときに子供に当たるということは最も慎むべきことです。
13歳の子どもが母親や父親から怒鳴りつけるしつけを継続的に1年間受けた場合、問題行動を起こす確率が増加し、また子どもがうつ病の症状を示す確率も増加していた
ピッツバーグ大学教育・心理学部のワン・ミンテ准教授と研究チームによるデータです。
さらに研究では、問題行動の多い子どもたちは日常的によく怒鳴られる傾向にあることも明らかになりました
逆説的に問題行動を起こすから叱られるということもありそうですが、取りあえずこのようなデータがあるようです。
特に「どうして覚えられないの」、「あなたはいつもここを間違えるのね」といった一言で子供を個人的に攻撃したり、けなしたり、責めたりすれば、子供の心を大きく傷つけることになる
人前で特定の個人だけを怒るという方法は好ましくないようです。
○家庭にある問題は夫婦の不仲だけではない
子供に対して悪影響を与えてしまうのは、何も夫婦の不仲だけではありません。
強度の過干渉(子どもにガミガミと押しつける)、過関心(子どもの側からみて神経質で、気が抜けない環境)、家庭不和(不安定な家庭環境、愛情不足、家庭崩壊、暴力、虐待)、威圧的な家庭環境など
離婚が子供に悪影響を及ぼすことについて、多くの国で大規模な追跡調査が行われ、悪影響が実際に存在することが確認されました。
テレビゲームに没頭していると、対面での生身の人間関係を持たなくなる結果、生身の人間関係の中で育成されるべき技能が身につかず、また、煩わしい生身の人間関係に向かっていこうという意欲も失い、ひきこもりや不登校のような社会的不適応の状態になる
○家族は本来精神安定剤的な役割を果たす
家族とのつながりがある人ほど精神的なやすらぎを得られる
「家族との会話が十分取れている」と回答した人について見ると、80.7%が精神的なやすらぎを感じている一方、やすらぎをほとんど感じていない人の割合は2.9%に過ぎない
もちろん、家族との会話がほとんどできていないと回答しながら精神的なやすらぎを得ている人もいることから、他の要素も精神的なやすらぎに影響すると考えられるが、会話がもたらす影響は大きい
家族の関係性が上手くいっている家族ほど明るい話題が多く、それにより子供の気持ちが安定し様々な子供の社会問題が解決されると思われます。