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グリザイアの果実 ネタバレ あらすじ まとめ

グリザイアの果実

グリザイアの果実 ネタバレ あらすじ 感想などをまとめます。

あらすじ

175キロもの距離を歩き、バックパック一つで三嶋崎へと引っ越してきた青年、風見雄二。
そんな浮き世離れした彼の願い―― それは『普通の学園に入って、普通の学生生活が送りたい』というものだった。
知人の橘千鶴によってその願いは叶えられ、雄二は彼女が学園長を務める私立美浜学園に通うこととなる。
高い塀に囲まれ、通う学生は5人だけという“普通の学校”にやって来た雄二が出会ったのは、一癖も二癖もある少女達だった。

2話『スクールキラー由美子』

最初は雄二のことを怖がって、天音の後ろに隠れていた蒔菜だが、次第に心を開き、雄二に懐き始める。
クラスメイト達が雄二と親睦を深める中、ただ一人、由美子だけは彼のことを未だに警戒していた。
時にカッターで斬りかかってくる由美子を、持ち前の身体能力で難なくかわす雄二は、彼女と距離を縮めようと冗談を言うが、むしろ逆に怒らせてしまう。
なぜ由美子はそこまで自分を敵視するのか?
その疑問を解決するため、雄二は千鶴のもとを訪れる。

ある朝、日課のランニングから戻ってきた雄二は、自分の部屋に侵入しようとしている天音を発見する。
あからさまに怪しい行動をとる天音の企みを看破すべく、後ろからそっと観察する雄二だったが、部屋に侵入した天音がとったとんでもない行動に呆れかえってしまう。
その後も、変化を見せる蒔菜の言動や、真面目で融通のきかない幸の行動に肩をすくませながらも、クラスメイト達との賑やかな時間を過ごしてゆくことになるのだが、ひょんなことから、睡眠の重要性を再認識することとなり…

雄二が日課の早朝ランニングをこなしていると、海の見渡せる高台へと続く道を歩いていたみちるの姿を目撃する。
ふと気になって後を追うと、そこで雄二は普段のかしましさとは真逆のアンニュイな一面を見せるみちるに、「人って死んだらどうなるの?」と投げかけられる。
その言葉がずっと胸の中で引っかかっていた雄二は、再び高台でみちるを見かける。
そこで会ったみちるに何か妙な違和感を覚えた雄二は、彼女に問いかける。
「オマエは誰だ?」と。

5話『VOX IN BOX』

ニャンメルを失った現実から逃れるようにして、衝動的な行動に走るみちる。しかし、いち早く彼女を見つけた雄二の手によって事なきを得るのだった。
翌朝、昨日の出来事が嘘であるかのように、明るく振る舞うみちるの姿がそこにはあった。いつものとおりのツンデレでお馬鹿なみちる……。だが、ひとり雄二だけは、みちるの言動の裏に違和感を覚えていた。
そんな折、雄二は、幸からとある箱の扱いについての相談を受ける。聞けばその箱は、以前みちるから預かって以来、返却も話題に出すことも禁じられたという。その中身に興味を持った雄二は……。

6話『レーゾン・デートル』

美浜学園の理事長である榊道昭は、その権力を行使しJBを自らのもとに呼び出す。榊家の跡目を継ぐべき娘──由美子を更正させるためだけに作った学園が、その役目を果たしていないことに業を煮やし、彼女の「会社」の力を借りることを決意したのだ。
道昭の依頼を受け、雄二を由美子の護衛に付けるJB。しかしそれは、由美子の身を護るための「任務」ではなかった。任務の裏にある道昭の意図、そして由美子が心の内に秘めたの真の想いと、彼女の背負った十字架の正体を知った時、雄二は誰もが予想しなかった行動を起こす。

7話『幸せの手紙』

どんな願いも叶えてくれるメイド姿のクラスメイト“幸”。しかし、目的達成のためならその手段を選ばない──そんな危うい一面を幸が持ち合わせていることを知っている学園の皆は、彼女に対し下手な発言をしないように注意を払っていた。
しかし、夏休みを目前にしたある日、期末テストを控えたみちるが、思わず「テストをなくして」と不用意な発言を幸に向けてしまう。その言葉を真に受け、幸は静かにミッションを開始する。刻一刻と試験日が近づく中、幸の「テスト対策」も着々と準備が整えられていくのだった。

突然、雄二は「蒔菜の父親になる」ことを宣言する。当惑する周囲を尻目に、当人たちはいたってまじめに「親子」として振る舞い、学期末の頃にはすっかりスパルタパパへとなっていた。
格闘術や射撃など、自らの持てる全てを蒔菜に叩き込もうとする雄二。マンツーマンの特訓の中で、自らにも同じようにして全てを教えてくれた「師匠」の存在を思い返していた。
そして里帰りで天音たちもいない夏休みのある日、「パパは実家に帰らないの?」という言葉に後押しされ、雄二は師匠の墓参りに行くことを決心する。その道すがら、雄二は自分の生い立ちや師匠との思い出を、蒔菜にぽつりぽつりと語りはじめるのだった。

9話『セカイ樹の種Ⅱ』

JBからの緊急呼び出しで、「本社」に出頭した雄二を待っていたのは、入巣蒔菜の暗殺指令だった。
この国を裏で牛耳る入巣家の長女にして、一族の暗い秘密を知る蒔菜。そんな彼女の存在自体を脅威と感じる者達──彼らの冷徹さと絶対的な意思の前には、組織の末端にすぎない雄二の心理など、無視されるものでしかなかった。
「父親」として全力で守ると約束した蒔菜をその手で殺す──。雄二と蒔菜の関係を承知で残酷な命令を下すJBに対し、雄二は直立不動に任務受諾の意を示すのだが。

転校初日から、初対面であるはずの雄二に対して一方的な好意を寄せてきた天音。知り合って日が浅いにも関わらず、常に尽くそうとしてくる彼女の献身には、「一目惚れ」以外の切実な理由があるのではないかと雄二は考えていた。
しかし、天音のことを憎からず想い始めていた雄二は、ついに彼女に問い詰める「なにがお前をそうさせるのか」と。
雄二の問いかけに涙ながら告白を始める天音。それは雄二の姉“一姫”の死にまつわる──「滝園学園マイクロバス転落事故」の忌まわしい記憶だった。

11話『エンジェリック・ハゥルⅡ』

バス転落事故でかろうじて生き残った滝沢学園バスケ部の部員たちは、誰の助けも届かない、世界の奈落のような場所に取り残されていた。
そんな、死と隣り合わせの絶望的な状況の中、天音は“風見一姫”と名乗る少女と出会う。天才的な判断力と非情ともとれる冷静さで、部員たちを導き救っていく彼女の姿は、状況に立ち尽くすばかりの天音にとって強烈な印象を与えた。
冷徹な一姫と優柔不断で内気な天音。タイプのまるで違う二人は、救いのない極限的な日々を共に過ごす内に、次第に強い友情で結ばれていくのだった。

12話『エンジェリック・ハゥルIII』

奈落の底に落ちて数日後。手持ちの食料ととも、助けを信じる気力まで尽きかけた少女達は、ゆっくりとだが確実に壊れはじめていた。
事故の怪我がもとで病に侵される者、耐え難い飢餓感に苛まれ続ける者、みなが救いのない世界に心を病んでいく中……天音と一姫は互いを励ますようにかろうじて正気を保ち続けていた。
その日その日を、ただ死なずにいるだけの形だけの生存。そんな絶望的な日々からついに脱落者が出た時、天音は「この世の地獄」を目の当たりにするのだった。

13話『射界10センチ』

雄二の励ましもあり、自らの過去と向き合う決心をした天音。しかしながら雄二は、天音の話の中でひとつの疑念を抱く――「果たして一姫は本当に死んだのか」と。
自らの疑問を確かめるため、天音の案内で事故現場へと赴く雄二。しかし、部員たちの末路はわかっても、肝心の一姫については結局わからずじまいだった。
だが真相は知れずとも、事実と向き合えたことで、少なからず救われた気持ちになる天音。そんな中、忌まわしき事故の因縁は、彼女に新たな災厄をもたらそうと、静かに忍び寄りつつあるのだった。



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