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ビジネスシーンで「小職」「小生」という表現は使ってはいけないの?

日本語の意味

ビジネスメールで1人称の表現として目にすることも多い「小職」「小生」という言葉。他にも「本職」「当職」「幣職」という表現を見る機会が多いかと思います。しかしこれらの言葉、民間企業に勤める人がビジネスメールで用いるのは不適切という意見もあります。そこで意味と使い方、言い換え表現をまとめます。

最近なぜか、自分のことを「小職」と書いてメールする方をよく見かけます

「小職」とは民間企業の役職者のみならず一般社員、新入社員でもビジネスメールで使う人が多い1人称の言葉。ちなみに読み方は”しょうしょく”

「小職」を好んで使っていませんか?

ネット上では、他部署の新卒の女性社員から「質問等ございましたら、小職までご連絡ください」というメールを受け取り、小職の使い方に疑問を持った-という意見もあった。

この「小職」という言葉、実は…。

「小職」は民間企業に勤める人が使う言葉ではない

「小職」は本来、官職についている人が自分をへりくだっていう語

辞書的には、「自分の官職が低いというへりくだりの言葉」という意味を持つ。

以上の意味があることから、ネット上では民間企業に勤める人の「小職」という言葉の使用に否定的な意見を持つ人も多い。

民間の会社員であるにもかかわらず「小職」と自称するのも珍妙な感じがする。官職にすら無いのになぜ小「職」なのか。民間企業の課長が小職なんて自分で言うもんじゃない、と諭してもなかなか聞いて貰えない。叱っても直らない。多分、流行りでカッコいいから。40代のオヤジ初心者は御注意あれ。

ビジネスマナーに厳しい人はこのように思っていることが多い。

-「小職」は本来公務員、特に国家公務員が使う言葉だった

「小職」は本来、官職についている人が自分をへりくだって用いる言葉ですが、地方公務員レベルではあまり使われないようです。

「小職」の使用は公務員同士でもまれ

大学職員や病院職員、団体職員など、職員と呼ばれる人の中では慣例として使われている例もある。

小職は官吏しか使わない語だし、最近の公務員は民間と同じマナー研修受けるからあまり見かけない気はする

本来、官職についている人が使うと言われる「小職」。しかし市役所をはじめとする地方自治体に勤める人々の間ではあまり使われません。

「小職」という言葉は元々、官吏、すばわち中央省庁に勤める国家公務員に好まれて使われていた、いわゆるお役人言葉です。

《「小職」の本来の意味》
「小職」は国家公務員が役人としてへりくだる表現

《「小職」の本来の使われ方》
どちらかというと、「小職」は国家公務員の内部向けの文書で使われていた言葉

例えば退職の挨拶などで「小職は〇〇省を退職し、民間へ移籍します。シンクタンクにて、コンサル兼研究員として勤務していきます。」などという使われ方がされてきた。

「小職」は民間企業ではNG

民間企業の新人社員研修ではNGとされることが多い「小職」。

民間企業の新人研修では「民間人が使うのはNG」と耳にタコができるほど注意される

※一般的には民間企業で「小職」を使うのは好ましくない。しかし、企業風土の中で「小職」を好んで使用する大手企業も稀にある。現在「小職」を好んで使う人たちは、「小職」を好んで使用する大手企業(もしくは先に挙げた大学職員や病院職員、団体職員など、職員と呼ばれる人たち)との取引の中で「小職」という言葉を知り、使用している可能性もある。

-他にも「職」がついた表現はビジネスメールでは避けたい

警察官・士業が用いる「本職」「当職」

「本職(読み方は”ほんしょく”)」・「当職(読み方は”とうしょく”)」は、公務員、特に警察官が一人称として用いる言葉。他に弁護士や税理士等のいわゆる士業でも使われます。「本職」・「当職」も民間企業の社員が使うのは不適当とされています。

使用に意見が分かれる「幣職」

「幣職(読み方は”へいしょく”)」は企業、組織間で交わす文書などで、その職務についている自分自身をへりくだっていう語。ただし、一般的に用いられる表現ではないとする見方もある。

弊職(へいしょく)の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
職場において自分をへりくだって言う語。Weblio国語辞典では「弊職」の意味や使い方、用例、類似表現などを解説しています。

「小職」「本職」「当職」「幣職」の「職」は「官職」を意味し、一般的な「職業」を意味するものではありません

厳密には上記のものは全て、官職に就いていない人が使うことは不適当になる。

-一方、「小生」という表現は?

ビジネスシーンでは「小生」という言葉の使用も避けたい

「小生(読み方は”しょうせい”)」とは自分と同等かそれ以下の役職の人にあてた文章に使うもの。従って、お客さまあてのメールや書状に自分のことを小生としたらおかしい。また、失礼にあたる。

http://news.ameba.jp/20130507-575/

《「小生」の本来の意味》
「小生」は、目上の立場のものが、下のものに対して、へりくだって言う場合に使用。目上のものに対しては、通常使わない

男性が自分をへりくだっていう語

女性は本来「小生」を使わないとされる。

よくSNSで自分の事を指して 【 小生は~ 】 という言葉を使ってる人が居るけど 小生、はある程度の年齢を重ねて 明らかに立派な事を成し遂げてる人が 自分より目下の人に対して謙遜する時に使う言葉だと思ってるんだけど 【小生は】を使ってる人達は ホントに意味を理解しているのかな?

-では、自分のことを何と表現すればよいか?

「私(わたくし)」が一般的な表現

自分を表したいなら「私(わたくし)」が使い勝手が良くビジネスマナー的にも問題がない表現。女性でひらがな書きで書く人も多い。ひらがな書きで書くと女性的な柔らかさを含み、丁寧な表現となる。もちろん男性でも使える。

《例文》
「ご不明な点がございましたら、遠慮なく私あてにご連絡を賜りますよう~」

この例文中での「私」の読み方は「わたくし」。

所属集団全体を表したいなら「当方」

「当方」の読み方は”とうほう”。「小職」や「小生」の言い換え表現になるが、どちらかというと個人というよりも所属集団全体を表す言葉になる。もちろん男性女性関係なく用いることができる。ビジネスメールでは一番シンプルで無難な表現となる。

反対表現は「先方(読み方は”せんぽう”)」。



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