40歳過ぎても働かない…中高年ニートが急増中
40代以上になっても職がない「中高年ニート」が増えている
「ニートの高齢化」は以前から指摘されていた
総務省などの調査では、若者よりも中高年のニートの増加が著しく、報道で取り上げられることも増えてきた。
40代の中高年ニートは2014年時点で約45万人。これは2004年の約30万人から15万人も増加している。
親の年金に”パラサイト”する高齢ニートも
40歳を過ぎても働かずに家でゴロゴロとして、親から小遣いをもらう子供たち。レンタルビデオやゲームなどの娯楽のための小遣いをもらったり、しまいには消費者金融からお金を借りるという始末。
小遣いを親からもらい、パチンコやゲームなどに費やすのだという。其れに関して父親も母親も何も言わない
さらに多額の請求が来たとしても親が肩代わりをするのだという。
更に親は年金などを切り崩し、子供のためにお金を渡すという「年金パラサイト」も
どんどん拡大していくニートの”範囲”
地域若者サポートステーション(サポステ)では、若者は「15~39才」となっている
「ニート」がイギリスから輸入された10年前は35才までのはずだったから、いつのまにか40才手前にまで拡大されている。
現在なんとか上限が守られているものの、ニート/ひきこもり問題の中核世代である団塊ジュニアが高齢化するにつれ、いずれは40才台になっていくだろう
「孤立無業者がこのまま増え続ければ、日本の社会的なコスト増大は計り知れない」
東京大学社会科学研究所教授の玄田有史氏
いわゆる”ヒキニート”もどんどん高齢化している
数年前までは若者の問題とされた引きこもり(ヒッキー)が30~40代に広がっている
2010年の内閣府の調査では全国に約70万人のひきこもりがいる
親の会が全国の支部を対象に行った調査によると、ひきこもり本人の平均年齢は男性が34.68歳、女性が32.28歳
内閣府が行った調査によると、引きこもりは全国に70万人、その63%が30代
全国に先駆けて、山形県と島根県が行った実態調査では、山形県のひきこもり実態調査で、40歳以上のひきこもりが全体の44%。島根県に至っては、40歳以上の比率が53%と半数を超える結果となった
「10~15年、引きこもる子は結構いますよ。家族がどのように対応したらいいかわからずに長年、放っといて、歳をとってしまったからです」
NPO法人青少年自立援助センターの工藤定次理事長
淡路島で男女5人を刺殺した男も”中年ニート”だった
「無職中年」の犯罪が後を絶たない。東京・練馬区の路上で男児を切りつけたのは47歳無職だし、新聞配達員を狙って10件以上の空き巣をはたらいたのは51歳無職だった。
出典中高年45万人無職の深刻 70代親の年金頼み (日刊ゲンダイ) 赤かぶ
兵庫・淡路島の男女5人刺殺事件で、逮捕された無職の平野達彦容疑者(40)
達彦容疑者は中学生の頃、学校になじめず、イジメに遭って不登校に。中学卒業後は進学もせず、以来、二十数年間、ほとんど外出せず、自宅に引きこもっていた。いわゆる中年ニートだったわけだ。
「達彦容疑者は一昨年の10月まで精神疾患で入院した過去があった。今年に入ってからはネット上の書き込みや自宅で暴れることが増え、精神的にも不安定だった」
こうした現状に対応するため?”SNEP”なる概念も登場
SNEP(スネップ)とは「Solitary Non-Employed Persons」の略称で「孤立無業者」、さらに詳しく述べるなら「20歳以上59歳以下の在学中を除く未婚無業のうち、ふだんずっと一人か一緒にいる人が家族以外にいない人々」を指す言葉
SNEPは2000年代に急増し、2011年度の調査では約162万人にも昇っています
そのうち35歳以上は79万人と過半数を占めていたという。
「スネップ(SNEP 孤立無業者 Solitary Non-Employed Persons)」などは、「40代の若者」概念を社会に受け入れさせるための理論的裏付けだと僕は思っている
一般社団法人officeドーナツトーク代表田中俊英氏
当人だけの問題ではない…親族にとっても悩ましい
さらに、「新・高齢ニート」は、親に頼れなくなったら兄弟姉妹にすがるという超厄介な存在なのだという
高齢ニートの存在は兄弟姉妹の結婚にも影響を与えるという
「ニート兄弟姉妹が原因で破談になるケースは少なくない。結婚相手には、ギリギリまで黙っていることが多く、両家の顔合わせの段階になって、初めて働いていない兄弟姉妹がいるということがわかる。結婚したら支えていかなければならないということになると、それが原因で破談になるケースも」
ファイナンシャルプランナー・畠中雅子氏
決して「働きたくない」わけでもない…ニートの現実
ニートのすべてが働く気がない者たちばかりかというと、決してそんなことはない。
2008年に横浜市が市内在住の15~34歳のニートおよそ750人を対象に労働意欲に関する調査をしたところ、8割を超す者が「就職を希望する」と回答。
就労意欲の無い者は少数派だということが分かった。彼らニートは決して「働く気がない」わけではなく「働きたいけど働けない」のがおおかたの事情なのである。
「本人たちは社会に出て行きたいと思っているんです。でも、今の社会や経済情勢を見れば、出て行くのは難しいとあきらめてしまっています」
引きこもり問題を長年取材してきた池上正樹氏
ニートの親たちも苦しんでいる「何をしたらいいのか」
「クローズアップ現代」は30~40代ヒッキーを持つ親たちの集まりである福岡県の「くすの会」を紹介した。60歳以上で構成されているこの会のメンバーは、「社会人としてきちんとした人間関係が作れるのか。それが大きな気掛かり」と話す。
、40歳の息子が引きこもりとなっている71歳の母親は、「何をしたらいいのかわからない」と途方に暮れる。
「数十年間無職という子を持つ親も駆け込んできます。すでに70代前後になっていますが、30代以上の子どもの将来を案じて相談に来るのです。今のところ自分たちの年金で食べさせているようでしたが、正直、支援は難しい」
「NPO高卒支援会」代表の杉浦孝宣氏
もし彼らの両親が資産家でなければ、彼らは嫌でも社会に放り出される。その放り出される社会では、今、中高年ブラックバイトの問題が囁かれている。
ある人材派遣会社営業職は、「中高年バイトのうちいくつかの業態では引きこもりを10年以上続けてきた人もいる。総じて彼らはストレス耐性に弱い」と話す。
ハローワークでも50代の就職対策に力を入れている。だが引きこもっていた50代は職業訓練を施しても、「就職訓練中に脱落することが多い」(近畿労働局課長補佐)のが現実だ。
中年ニートは「どうにもならない」と指摘する支援団体も
Q16:「詰む」の基準ってありますか?
A16:大体、何もしないまま30歳を過ぎると、まともな仕事の受け入れ先が消滅するので、9割方詰みます。20代の間にどれだけ行動したかで、大体が決まります。
Q19:子供が40歳等の中年になるまで、何もせず引きこもっていた場合どうなるのですか?
A19:どうにもなりません。
Q20:どうにもならないとは?
A20:そのままの意味で、「社会に出るルートが完全に閉ざされる」ということです。残念ですが、各家庭の優劣が表面化しただけのことです。
皇族への犯行予告で逮捕される中年無職 社会への不満が原因?
警視庁捜査1課は21日、インターネット掲示板「2ちゃんねる」に秋篠宮家ご夫妻の次女、佳子さま(20)に危害を加える内容を投稿したとして、偽計業務妨害の疑いで、東京都新宿区大久保の無職、池原利運(としゆき)容疑者(43)を逮捕した。
捜査1課によると、池原容疑者は掲示板への投稿を認めた上で、「盛り上げるためだった。業務を妨害するとは思っていなかった」と供述している。
池原容疑者は、投稿内容が事件として報道されているのを2ちゃんねるで知り、20日夜に新宿署に出頭した。