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深い… スタジオジブリ『ゲド戦記』名言・名セリフ集

ジブリ

スタジオジブリ作品の中で命について深く取り扱った本作。大人になってみると色々見えてきます。

2006年公開『ゲド戦記』

ここは、いくつもの島と海からなる世界「アースシー」。その西の果てに棲む竜が突如、人間の前に姿を見せた。そのことが影響してなのか、世界各地で作物が枯れ、動物たちは死んでいく。こうして、世界の均衡は崩れつつあった。

魔法使いの中で大賢人とされるハイタカ(菅原文太)は、世界の異変の源を探る旅をしていた。ある日、獣に襲われている青年を見つけ、助ける。彼の名はアレン(岡田准一)といい、エンラッド王国の王子であるが、国を捨ててしまったと言う。
ハイタカと出会う以前、アレンは「世の中にはびこる悪から、国を守りたい!」という強い想いを抱いていました。しかし、その想いが強すぎたためか、徐々に精神が病んでいってしまい、ついに自分の中に潜んでいた闇の部分”影”を生み出してしまう。

その影に脅えて日々を過ごすうちにアレンは正気を失い、ついには国王である父(小林薫)を殺し、所持していた魔法の剣を奪って逃げてしまった。父を殺した罪悪感はあるが、「世界を救いたい」という気持ちは変わらないと言ったため、ハイタカは彼を旅に連れて行くことを決める。

2人は「ホートタウン」と呼ばれる町を訪れる。ここは、人の心を狂わせてしまう薬と奴隷の売買が横行し、金の亡者であふれている場所だった。
そこで、アレンは人狩りを行うウサギ(香川照之)に襲われている少女を見つけ、助け出す。しかし、自分の狂気めいた恐ろしい姿を見せてしまったことで、少女から拒絶されてしまう。その後、アレンは1人たそがれている所、またウサギが現れ、今度は彼自身をさらってしまう。

そして奴隷として市場に運ばれるアレン。そこに魔法を使い、彼を探しに来たハイタカによって救われる。ハイタカは彼の身を案じ、知り合いのテナー(風吹ジュン)の家に預ける。そこでアレンはホートタウンで助けた少女と再会を果たす。彼女の名はテルー(手嶌葵)といい、5年前からテナーの家で世話になっているのだ。
しばらくテナーの家でハイタカと共に暮らすアレンはある日の夕方、草原で歌を唄うテルーの姿を見て涙を流す。そんな彼にも自分と同じ心の傷があるとテルーは知り、アレンに心を開いていく。

あんなこと言っておいてだけどゲド戦記観よ…観ながら頑張ろう。だって最近みれてなかったんだもん…ゲド戦記って定期的に観たくなるんだよね笑。ジブリの中で1番好きかもしれない

ゲド戦記、深い、本当に良い、アレン素敵すぎ、、、

自分がいつか死ぬことを知ってるということは、我々が天から授かった素晴らしい贈り物なのだよ

人は、生まれた以上はいつか死ぬことも決まっている。
だからこそ、どのように生きて行くかがとても大切なこと。
何をして、何を残すのか。
毎日をそういった気持ちで生きなければいけないのでしょう。

死ぬことがわかっているから命は大切なんだ

テルーの言葉ひとつひとつはとても力強く、胸を打ちます。
ハイタカと同じように、死ぬことを知ることが生きることにつながる。
この意味がわかれば、これからの振る舞いも替わってくるはずだ。

命を大切にしないヤツなんて、大嫌いだ!

テナーの家にて、偶然にもホートタウンで助けた少女テルーと再会したアレン。その時、自分の命を軽んじて野蛮な素顔を見せた彼に拒絶反応を見せ、テルーが言い放ったセリフ。

実はテルーは幼い頃、両親の虐待を受けて捨てられた過去を持ち、そのせいで他人に恐怖を感じながら生きてきました。さらに、その心の傷から命の重さに人一倍敏感になったため、アレンのように簡単に「死んでもいいや!」と考える人間に怒りを覚えるのです。

私たち人間も含め、「生き物1人1人に与えられた大切な命は1つしかない!」。 そんな大切なことが分からず、安易に自分の命を投げ捨てたり、他人の命を奪ってしまう人たちが現代、増えてきました。
「人から傷つけられた痛みが、どれほどのものか?」、「命を軽く考えることが、どれほど最低な行為なのか?」を教えられてこなかったり、または自分を抑える心が十分ではないから簡単に命を奪う行為をやってしまうのかもしれません。
テルーのように、「命の大切さを理解し、みんなで共有できる社会」になればと、考えさせられる名言です。

命は自分だけのもの?私は生かされた。だから生きなきゃいけない。生きて、次の誰かに命を引き継ぐんだわ。そうして命は続いていくんだよ

人の命はとても大切なもの。
他人でも自分でもその価値は全て同じ。
生かされているのだから生きるしかない。
生きている以上は生かされている。
生きているということが最も価値のあることで、毎日を全力で生きていかなければいけないのだろう。

わしらが持っているものは、いずれ失わなければならないものばかりだ。苦しみの種であり、宝物であり、天からの慈悲でもあるわしらの命も

人間の肉体、心、命のどれをとってもそれは大切なもの。
苦しく、辛いこともあるけど、それが生きるということそのもの。
失ってしまうことがわかっているからこそ、今あるものを大切にしなければいけないのだろう。

人間の欲望に際限などないのだ!それを止めようとするのは、ムダなこと!

同じ魔法使いで因縁の相手であるハイタカを自分の城におびき出すため、クモ(田中裕子)はテナーをさらい、ハイタカを魔法であやつりました。そして城にやって来たハイタカと対峙した際、クモが言ったセリフ。

実は彼女の狙いは、「禁断とされた”生死両界を分かつ扉”を開き、永遠の命を得ること」、「過去に自分を黄泉の国へと落としたハイタカに復讐すること」でした。
ハイタカが「生死両界の扉を開けたことで、世界の均衡が崩れ始めた」と考えていることを察したクモは、それを一部否定します。「人間の欲望も、この世界の均衡を崩しているのだ!」と。
続けてクモはこう言いました。「人間の欲望は自分と同様、膨れ上がるばかりで止むことはない! だから、全て叶えるためにも永遠の命が必要だ! そのためなら、世界がどうなってもかまわない!!」と、考えているのです。

私たち人間が生きていく時間には限りがあるけれど、色々な欲望が日々生まれています。「これが欲しい!」、「こういう暮らしがしたい!」、「もっと苦労せず、楽になりたい!」など、私たちのふとした思いが欲望を生んでいます。
そこで欲望を叶えるべく、人間は”技術”を生み出し、より良い社会にしていこうと”文明”を築いていきました。ですがそんな多くの欲望を叶えていくのと同時に、人間は大事なものを犠牲にしてきたのです。
文明を発展させるべく、自然を壊したり、野生動物を死に追いやる。また一方で同じ人間同士でも争い、敗れた者の人生を壊してしまう。そんな犠牲が、この世界で続いているのです。
その結果、「良いバランスが取れていた社会が安定を失い、やがて人間は自滅していくのだ!」と暗にほのめかしている名言です。

怖いのはみんな同じなんだ!

怖いのは誰でも同じ。
しかし、生きることを怖れているようでは、生きてはいない。
逃げてもどこまでも追いかけてくるもの。
いつかどこかで生きることに立ち向かわなければいけないのだ。

死んでもいいとか、永遠に死にたくないとか、そんなのどっちでも同じだわ。ひとつしかない命を生きるのが怖いだけよ

出典twitter.com

これが最も心に響く言葉。
死を覚悟しながらも、今を全力で生きなければいけない。
それが生きるということの本質なのだ。
死んでもいい、死にたくないはテルーの言う通り同じ意味にしかならない。
現実を受け入れて、今目の前にあるものをクリアしていくことでしか、人は生きてはいけないのだ。

アレンが恐がっているのは、死ぬことじゃないわ!生きることを怖がっているのよ!!

クモの城で幽閉されているアレンを見つけたテルー。ハイタカによってクモの魔法は解かれたものの、ハイタカとテナーを助け出せない自分に落ち込んでしまいます。そんなアレンを立ち直らせるためにテルーが言ったセリフの一節。

テルーが「ハイタカやテナーの命はアレンにとって大切なのだから、助けないと!」と言うも、アレンは「大切なものが分からない。自分には守ることができないんだ!」と答えます。それでもテルーは「一つしかない命だからこそ、精一杯生きなければならない!自分だけの命じゃないんだから!!」と訴え、アレンはついに目を覚ましました。

大抵、人は”死”を恐れます。それは「生きていれば、自分のやりたいこと、幸せに感じることが、もうできなくなってしまうから」です。しかし、世の中には「生き続けることで辛い目にあうのだから、死んで楽になろう」と考えてしまう人がいます。
「何があっても、人は生き続けなければならない! 本当はそんなこと分かっているけど、とても難しくてできない!」と、捉えてしまうのです。

テルーの言葉が響いたため、その後、アレンがクモと対決するシーンでこう言います。「光から目を背け、闇だけを見ている!他の人が他者であることを忘れ、自分が生かされていることを忘れているんだ!!」と。

私たち人間は不幸な事実ばかりに目を向け、本当にある幸せにを見つけられなかったり、大切な人のために生きていることを忘れてしまいます。だからこの名言を思い出し、「怖がらずに生きる勇気」を持ち続けなければなりませんね!

「ダメなのはぼくの方さ。いつも不安で自信がないんだ。なのに時々、自分では抑えられないくらい、狂暴になってしまう。自分の中にもう一人自分がいるみたいなんだ。

これは人によって違いがあるかもしれませんが、誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
自分では考えられないほど感情的になって、爆発してしまう時がある。
それがダメなことなのかどうかは別として、もう一人の自分が追ってくる感覚は確かにあるはずだ。
しかし、その自分ともきちんと向き合って、負けないことが大切なことなのかもしれない。

お前は僕と同じだ。光から目を背けて闇だけを見ている。他の人が他者であることを忘れ、自分が生かされていることを忘れているんだ!死を拒んで生を手放そうとしているんだ

現実を受け入れることができず、なんとか抗おうとするクモへ向けた言葉。
他者がいて生かされていることを忘れてしまって、自分だけが逃れようとする。
死をなくすことで、生きることを忘れようとしている。
そうではなく、生きることの本質を見極めて、死が近づいてくることを意識しなければいけない。
だからこそ、今をどう生きるのかが大切になってくるのだろう。



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