有害図書を含む有害指定された作品(映画/漫画/ゲーム/小説etc)をまとめました。
映画
夏休みを別荘で過ごす少女ラウラと少年ファブリツィオは毎年、森の中で2人だけの秘密の逢引を行ってきた。そこに金持ちで小悪魔的な少女シルヴィアが現れ、フォブリツィオの心を奪うと3人の中で女王として君臨し、ラウラを奴隷のごとく扱うようになる。
撮影当時14歳(12歳説あり)のララ・ウェンデルと12歳のエヴァ・イオネスコが、胸・局部を露わにし演じたことで公開時から問題になる。児童ポルノ禁止法の施行ののち、2001年秋に修正済みのDVD(日本版)が発売されるが、すぐに回収処分にされた。
首都高速トライアルとは1980年代後半から1990年代にかけて製作された、文字通り首都高速道路を舞台とした走り屋を題材にした映画シリーズ。写真は首都高速トライアル5。
首都高速トライアルMAXが1996年発売予定だったが、発売直前に警視庁の目に留まってしまう。その結果スタッフが書類送検され、発売中止になってしまった。違法走行はシルビアの事故シーンと、R33GT‐Rのスピード違反とのこと。
高校生・津川竜哉はボクシングに熱中しながら部の仲間とタバコ・酒・バクチ・女遊び・喧嘩の自堕落な生活をしている。街でナンパした少女の英子と肉体関係を結び、英子は次第に竜哉に惹かれていく。
同じく石原慎太郎原作の『処刑の部屋』『狂った果実』を「太陽族映画」と称して、未成年者の観覧を禁止するなどの自主規制が各地で実施され、社会現象ともなった。問題の背景として「太陽族映画」を観て影響を受けたとして、青少年が強姦や暴行、不純異性行為など様々な事件を起こし社会問題化したことがあった。
大人の自信を取り戻すため可決された新世紀教育改革法「BR法」それは、全国の中学3年生から選ばれた1クラスの生徒たちを無人島に集め、最後のひとりになるまで殺し合いをさせる残酷なサバイバルゲームだった。
中学生同士が殺し合うという原作の内容から、青少年への悪影響を危惧され、また上映開始年となった2000年は西鉄バスジャック事件を初めとする少年犯罪が社会的注目を集めている時期でもあったことから、映画の規制を求める運動が行われた。これがマスコミに取り上げられることになり社会の関心を集めた。
海辺の浜茶屋に住む「ワタナベぽえみ」は、実は「絶対地球主義の狩人・魔法少女ぷにぷに☆ぽえみぃ」だった。ぷにぷに☆ぽえみぃに変身して宇宙人の侵略と、地球を大切にしない人間から地球を守るために過剰なまでに戦う。
海外では本作の登場人物の容姿が幼児に見え、児童性愛を助長しているとされ多くの国で厳しく取り締まられている。また、ニュージーランドでは政府映像審査機関(OFLC)により「児童ポルノ」の認定を受け、同国内での発売が禁止された。
ゲーム
『Wolfensteinシリーズ』(ウルフェンシュタイン)シリーズは、id Softwareによって開発されたFPSのシリーズ。ゲームの舞台であるWolfenstein城が作品名の元になっている。シリーズを通じて、時代設定は全て第二次世界大戦中。
ドイツではナチスの標章である鉤十字の使用が学術研究などの例外を除き法律で禁止されている関係上、倫理審機関・USKにより「18歳未満販売禁止」の指定を受けている。
ゲーム中の自由度が高く、コースを外れて街中を暴走し通行人を轢いたり建物を破壊することができるクライムアクションゲーム。
ゲームとしてはレースの形態をとるが、実際には自動車を使った無差別殺人をゲーム中で行うことができる。このことから暴力表現規制による年齢制限の対象となる。このため、成人指定で赤い血が表現されるブラッド版と、血の色や通行人のグラフィックを差し替えた全年齢版が併売されている。
対テロ特殊部隊とテロリストとの戦いをテーマにした対戦FPSである。プレイヤーはマップごとに決められた目的を遂行する。
ドイツでは2002年に発生した少年による銃乱射事件の原因がこのゲームに有ると非難を浴び、翌2003年に公的倫理審査団体が設置される原因となった。 そしてブラジルではネットゲームカフェでのインストールが禁止された。
1992年、アメリカ合衆国サンアンドレアス州。5年前、弟の死をきっかけに故郷グローブストリートを離れ、東海岸のリバティーシティで暮らしていた元ギャングのカール・ジョンソン(通称CJ)は、母親が何者かに殺されたという一報を受け、ロスサントスへ帰郷する。
ホットコーヒー問題(性表現)がアメリカで大きな社会問題となると、その余波を受けて日本国内でも規制論争が活発となった。日本語版は問題となったコーヒーブレイクに対し、修正された北米版以上の修正が加えられ、さらにコーヒーブレイクとは関係しない暴力・性的シーン全般にも修正が加えられた。
1989年7月にガイナックスより発売されたクイズゲーム。クイズに正解すると、登場するヒロインが服を徐々に脱いで最後は全裸になる脱衣ゲームである。ガイナックスのコンピュータゲーム参入第1弾であり、シリーズ化されて4作品が発売された。
1990年11月に発売した『電脳学園Ver2.0』は宮崎県で有害図書指定を受けてしまう。ガイナックスは本指定に対して憲法違反で宮崎県を提訴するが、1999年12月に最高裁判所で敗訴した。
街中で人々を殺していくアクション・シューティングゲームである。クォータービューで箱庭的な町が再現されており、その中で主人公を操作し、武器を使って所定数の犠牲者を出すことでクリアとなる。
無差別に他人を殺害して回るなどの残虐性の高さから残酷ゲームと評され、アメリカやニュージーランドで発売禁止になったことで注目を集めた。2007年、大阪府の条例によりパソコンゲームとして初めて有害図書として指定された。
3人称視点のステルスアクションゲーム。物語の舞台は、廃墟が立ち並ぶアメリカの一都市、カーサーシティ。死刑を言い渡された主人公、ジェームズ・アール・キャッシュは、無線越しでスタークウェザーなる謎の人物から、スナッフフィルムを作るために殺人の依頼を受ける。
世界各国のニュースにはこのゲームに批判的なニュースが数多く存在する。イギリスを初め、オーストラリア・ドイツ・ニュージーランド・日本で販売禁止になっている。特にニュージーランドでは所持が確認されると$2,000(ニュージーランド・ドル)の罰金が科せられる。
『マンハント』の続編。精神病院に収容された元科学者、主人公ダニエルが、仲間のレオと共に施設を脱走し、失った記憶を探すため、「プロジェクト」なる組織が放ったハンター達と死闘を繰り広げる。ストーリーが進むにつれ、恐ろしい真実が明らかになっていく。
本作の暴力表現に対する非難は前作以上に大きく、イギリスやドイツでは政府系倫理審査機関による発売禁止処分ないしレイティング拒否に至っている。
雑誌
小学館発行の日本の女性向け漫画雑誌。1968年4月創刊。小学校高学年から高校生ぐらいまでが対象。旧誌名は『少女コミック』。略称も少コミからショウコミに変わっている。
具体的な性描写や性的暴行シーンが描かれた作品が問題視された。茨城県では茨城県青少年の健全育成等に関する条例に基づいて有害図書に指定したことがある。近年はその影響で性描写は抑えられつつある。
秋田書店の漫画雑誌『チャンピオンRED』の増刊。2006年12月26日発刊。2014年8月5日発売のVOL.45をもって休刊。
美少女コミック誌的な萌え描写が中心であったものが、一般青年誌並みのベッドシーンを含む作品も掲載するようになる。2010年には、宮城県で青少年保護育成条例に基づく有害図書に指定された。
株式会社笠倉出版社が出版している暴走族向け自動車雑誌・オートバイ雑誌。キャッチフレーズは「皆んなが主役だ!! BARI×2チューニングMAGAZINE」。1987年創刊。
2007年4月に静岡県において静岡県青少年のための良好な環境整備に関する条例に基づく有害図書類と指定される。また、秋田県・福島県・茨城県・愛知県においても有害図書に指定されている。
漫画
同じ家で暮らす姉弟のアキとソラによる近親相姦を題材としており、アキとソラを取り巻く様々な少女達を含めた各々の切ない想いが描かれる。
2011年4月14日、東京都は出版倫理協議会・出版倫理懇親会との会合において、改正された東京都青少年の健全な育成に関する条例が実際に施行(7月1日施行)された場合、どういった内容のコミックが規制される可能性があるのかという疑問に答えた。この中で東京都は一例として漫画作品6作品を挙げたが、その6点の中に本作品の単行本第1巻と第3巻も含まれていた。これを受け、作者の糸杉は「事実上の絶版」を宣言することとなる。結果的に条例施行前に無理矢理作品を終わらせ、最終巻を出す事になったと明かしている。
第1話には飢餓による地獄絵図、人肉を食べ、我が子までをも食べようとする女の描写がある。これを掲載した1970年32号の『週刊少年マガジン』は神奈川県で有害図書指定され、未成年への販売を禁止。各自治体もそれに追随し社会問題に発展した。
母を亡くして父親と2人暮らしの少年・神谷わたる。突然、父が海外の出張でしばらく家を空けることになり、下宿人として女子大生の葉月ルナと同居することに。当時の少年誌としては過激なお色気描写がウリで、男性読者を中心に人気が出た。
出版された単行本は各巻40万部以上とヒットしながら、1990年からの有害コミック問題の対象となり、和歌山県で有害図書指定を受けるなどして、単行本は出荷停止・絶版となり、全国の書店からルナ先生の単行本は姿を消した。
『あぶない!ルナ先生』、『いけない!ルナ先生』とは打って変わり、思いを寄せる男性にも裸体を見せるのを恥じるヒロインとまったく抵抗のないヒロインを双子として活躍するのが特徴。
連載後期に勃発した有害コミック騒動の煽りを受けて一部の県で青少年保護育成条例に基づく有害図書指定を受け、連載末期は性的な描写が控えめになりひっそりと終了した。
遊人による日本の漫画。『ヤングサンデー』にて1980年代末から1990年代初頭にかけて連載された。
1990年頃に生じた有害コミック騒動の対象となり、一部の自治体では有害図書の指定を受けた。人気はあったにもかかわらず連載は一時中断を余儀なくされ、単行本は絶版・出荷停止となった。
3年生の主人公雨宮龍太郎の作ったフィギュアに学問の神様が降臨する。鏡奈月と両想いになる事を望む竜太郎であるが高校受験と2つの目標に向けて、邁進する。
2008年に香川県で第1巻が有害図書に指定されている。
大塚英志原作、山崎峰水作画による漫画作品。それぞれ特殊な能力をもった若者5人が、望まぬ形で死を迎えた死体の望みを聞き、報酬と引き換えにその願いを叶えていく新感覚ホラー漫画。
2007年に秋田県及び福島県で、2009年には長崎県で青少年保護育成条例に基づく有害図書に指定されている。
刑事・小林洋介が恋人の復讐のために猟奇殺人犯を殺害したのがきっかけで現れた人格・雨宮一彦は探偵になった。その後雨宮は何人もの猟奇殺人犯に関わることになるが、殺人犯たちの左眼には一様にバーコードの痣があり、雨宮自身の左眼にも同じものがあった。そして雨宮は事件の背後にある巨大な陰謀と自身の正体を知ることになる。
猟奇殺人を描き、リアルな死体描写、グロテスクで残酷な描写が非常に多い。その描写ゆえ2006年に茨城県、2007年に香川県・岩手県で、2008年に福島県・大分県・長崎県で青少年保護育成条例に基づく有害図書に指定されている。
男子高校生・結城梨斗を主人公とし、三角関係を軸に展開されたラブコメディ作品。登場する女性キャラクターのほとんどが、美女・美少女として描かれているのが特徴。また、少年誌の限界ともいえる過激なお色気の描写が多く、単行本では本誌連載時から修正され、より過激になっている。
2014年、福島県でTo LOVEる -とらぶる- ダークネス第9巻を過激な性描写があるとして有害図書指定。
天才発明家の高校生の内田は、願望通りの夢を見られる夢見装置を開発する。内田は夢見装置を頭部に装着し、クラスの女子生徒との性的な夢に期待するが、なぜか悪夢ばかり見てしまう。悩んだ内田は自分以外の人間で実験していないことに気付き、保健室で眠っている他の生徒を実験台にすることで、効果を確かめようと目論む。
過激な性描写により、2012年には長崎県や宮城県などで単行本が有害図書として指定されている。
アパートで一人暮らしをする専門学校生・城戸龍彦は、ある日壁の穴を見つける。覗いて見ると隣の部屋に住む美女・生野えみるが見えた。壁の穴のことを告げに行くと、えみるは「私と覗き合いしませんか?」と、1日交替で相手を覗くことを提案する。こうして、龍彦とえみるは他人の私生活を覗き合う禁断と背徳の日々を送ることになる。
2013年、長崎県で過激な性描写があるとして有害図書指定。
時は遥かに遡る。ごく普通の少女・田無美代子は、事故で両親を失ってしまう。孤児院へ行った美代子を待っていたのは凄惨な虐待だった。そしてそこから、昭和58年6月の雛見沢へ至る、運命の扉が開かれていく……。
「ひぐらしのなく頃に」シリーズの完結編がついにスタート。すべての謎が明かされる――!!
2010年、福島県と長崎県でひぐらしのなく頃に解 祭囃し編(漫画版)が残虐な描写があるとして有害図書指定。
作中の性描写が問題となり、東京都により不健全図書の指定を受け、版元回収となったことで話題になった。
12月のある夕暮れ、神奈川県笹原市の中央商店街に、右目が白濁した泥だらけの全裸の男が出現。道を行く大学生の男に「マ、マ」と語りかけた後突如吐血した。男はパニックに陥った大学生によって押し倒され、後頭部を強打して死亡した。検死に回されたその男の遺体から検出されたのは、謎の寄生虫だった。
2009年、長崎県において第1巻が県少年保護育成条例に基づく有害図書類に指定された。
父子家庭に育った暴れん坊の焼野矢八ことヤケッパチの体から、ある日エクトプラズムが産まれる。それはヤケッパチの親父のダッチワイフの身体に宿り、マリアと呼ばれて人間生活を送るようになる。しかしマリアは、「産みの親」のヤケッパチから、やんちゃな性格を受け継いでいた。
青少年向けの性教育を意図して書かれた。1970年8月27日、本作を掲載したことで『週刊少年チャンピオン』1970年8月23日号が福岡県児童福祉審議会から有害図書の指定を受けた。
汎用人型ダッチワイフのユリア100式と大学生の久保瞬介が繰り広げるコメディー。青年漫画誌に掲載され、いわゆる成人向け漫画には属さない作品ではあるが、成人指定スレスレの内容で話題を集めた。
2006年12月、神奈川県では神奈川県青少年保護育成条例を根拠とし、有害図書類に指定された。
小説
コンスタンスは炭坑を所有する貴族クリフォード卿と結婚した。しかし夫が戦争で下半身不随となり、夫婦間に性の関係がなくなったため、次第に恐ろしい空虚感にさいなまれるようになる。そしてついに、散歩の途中で出会った森番メラーズと偶然に結ばれてしまう。それは肉体から始まった関係だったが、それゆえ真実の愛となった―。
大胆な性の問題を露骨に扱った作品で、内外で激しい論議の的となり、日本では伊藤整による翻訳本の出版に関して最高裁までの裁判となった。
その他
1997年、1993年に出版されていた『完全自殺マニュアル』が、自殺を誘発するとして群馬県などで有害図書指定された。
爆弾、毒ガス、麻薬…。「理科のダークサイド」はしばしばタブーとされ、危ないから、不謹慎だからと語られない。しかし、それでは理科の魅力の半分も伝わらないのだ! 教科書の理科に興味を感じられないアナタに贈ります。
2005年、三重県で『図解アリエナイ理科ノ教科書』が、甚だしく粗暴性を助長する等青少年の福祉を阻害するおそれがあるとして有害図書指定された。
作品説明はWikipediaとamazon紹介文からの引用です。