中世のヨーロッパって、同じような名前の王様ばっかりだし、国の名前もよくわからないし、ましてや両国が入り乱れるしでよくわからないので、まとめてみました。
■13世紀のイギリスとフランス
「あー、フィリップ2世のやつ、せっかく俺が奪った土地をもっていきやがってー腹立つわ~」
※言わずと知れたジョン王。ダメな王様で有名。
マグナ・カルタを承認。
当時のフランス国王フィリップ二世により、フランスから奪った土地を奪い返されてしまう。
息子はヘンリ3世。
→マグナ・カルタを無視して政治してたら、シモン・ド・モンフォールに反乱をおこされたこれまたダメ王
「ジョン王がダメ王で助かったわ-。奪われた土地も取り返したし、これでカペー朝も安泰だな」
※第三回十字軍に参加。ジョン王から、過去にイギリスに奪われた土地を奪い返した人物。ジョン王の兄である先代の王、リチャード1世とは仲が悪
※この時期に、土地を奪い返されたことで、帰属問題が多くの土地で発生し、これが後の百年戦争につながっていく。
■1328年~1339年イギリスとフランス↓
「おい、フランスが勝手にカペー家断絶ささせてヴァロワ朝作ろうとしてるぞ。俺の母はカペー家出身。ってことは俺、跡継ぎじゃね?フランスも頂きだ」
※フランスは1328年にカペー家が断絶。ヴァロワ朝を創建した。しかし、当時のイギリス王エドワード3世は、母がカペー家出身であることから、フランスの王位継承権を主張した。
エドワード3世「なんかフランス生意気だから、うちから羊毛輸出しないから」
フランス「おうおう。上等だよ。いらんわそんなもん」
フランドル伯「え?いやいや、うち毛織物産業でなりたってる地域だから、そんなん困る。なんか国民も怒ってるし。よし、イギリスに味方しよう」
※フランドル地方での内乱がきっかけとなり、百年戦争に突入する。
エドワード3世「フランドルが味方についた。今が攻め時だな。フランス覚悟!」
※1339年百年戦争が勃発。この戦いは休息を挟みながら1453年まで続く
■百年戦争の結末
イギリス「フランス弱えぇ。これならイケル!」
フランス「黒死病(ペスト)やべぇ。国民の3分の1以上死んだ・・・」
※同時期に、フランスではジャクリーの乱。イギリスではワット・タイラーの乱が発生。
ジャンヌ「神の声を聞きました。フランスを救え、と。フランス軍よ!戦いましょう!」
※ジャンヌ・ダルクに鼓舞されたフランス軍は、オルレアン地域をイギリスの包囲から解放し、またたく間に戦局を大転換。大逆転の道を進む。
イギリス「なんなのあの女。フランス軍がめちゃくちゃ強くなったんだけど・・・」
フランス「こっちには聖女がついてるんだ!負けるわけがない!」
※最終的に、イギリスはカレーを除いて、大陸から撤退しグレートブリテン島に収まる。
■ジャンヌ・ダルクのその後
フランスを勝利に導いたジャンヌ・ダルクですが、最終的には異端審問を受け異端の判決により、火あぶりの刑に処されます。
ジャンヌが男装していることや、神の声を聞いたというのが神への冒涜であり、異端である、というのが死刑の理由です。
その後、ナポレオンがジャンヌを評価し、さらに近年では聖女として名誉を回復しています。