数年前から長い目で彼のことを慈しみ、来る日も来る日もSyamu Watchingで彼の動画を見続けてきた私にとっても、飛び立つことのない永遠の雛がある日突然、白鳥となって羽ばたいたかのような出来事でした。
しかしここで一つの疑問がやはり浮かびます。
「なぜSyamuさんはこんなにも人気ものになったのか?」
Syamuさんはもはや大物YouTuber
100万回再生を記録できる動画はそう多くはありません。
日本のトップYouTuberであるヒカキン氏であれば数百万回再生がアベレージであり、100万回再生を切ることはあまりないですが稀に100万回再生を切ることもあります。
つまりSyamuさんはヒカキン氏の足元を脅かす存在であり、ヒカキンチルドレンと呼んでも遜色ない存在となりました。
しかしここ一つの疑問が浮かびました。
なぜSyamuさんはこんなにも人気者になったのか?
いつから人気者になったのか?
Syamuさんは2015年を最後に本人はネットから姿を消しました。
そして皮肉にも本人がネットから姿を消す前後の頃からその人気は上がりだしました。
私自身も最初は「サングラスを掛けて問題行動を起こすYouTuber」という思い込みがありチェックしていなかったのですが、ある日彼のオフゼロ動画を見た時に天啓に打たれたかのような衝撃を受けたものです。
なぜ空白の3年間があったにもかかわらず彼は人気者になれたのか?
彼の動画はコントだった
私の出した結論は「Syamuさんの動画はコントとして成立していた」という説です。
コントとはお笑いであり寸劇です。コントと言えば何年経っても色あせないドリフ大爆笑が有名です。
最近でこそM-1といったボケとツッコミの会話で成立する漫才に押されていますが、コントの魅力はやはり寸劇を行うその舞台のキャラクターとしての役を貫き全うすることです。
よくよく考えてみると彼の動画にはコントに通ずるポイントが多く見られます。
- 何回も裏返しになるハンバーガー
- 静かに歌うと言って数秒後に叫ぶカラオケ
- ゴールを映さないエスカレーター
- オフ会ゼロ人
これらのシーンは何度見ても期待してしまいますし、何度見ても笑ってしまいます。
そしていつしか我々もハンバーガーを買って食べるたびに「裏返しじゃん」とつぶやかずにはいられなくなってしまいました。
このように彼の動画はコントとしてとても完成度が高いことが分かります。
Syamuさんはミロのビーナスだった
確かにSyamuさんの動画はコントとして面白いのですが、それだけで人気になったわけではありません。
ポイントは多くの動画を残して引退したことにあります。
Syamuさんの現存する動画は実は全体から見ると一部に過ぎません。あの和歌山旅行動画でさえ欠けているパートがあります。
ミロのビーナスは両腕がないからこそ美しいと評されています。そこには見る人が本来あったはずの両腕を想像することでないはずの腕がうまれてきます。
Syamuさんの場合もあったはずの焼肉動画、湾岸動画、洗車動画などのタイトルを聞いて私達は思わずその動画を想像してしまいます。
Syamuさんはミロのビーナスだったから人気が出たという面もあったのです。
今後Syamuさんは大きな人生の分岐点を迎える
この絶頂の人気がいつまでも続くかどうかと言えば難しいかもしれません。
彼の動画がコントであるが故に受け入れられていたということは、これまでと同じ動画を投稿し続けなくてはいけません。
しかしSyamuさんは人気の高まりとともに引退をするくらいにビジネスへの嗅覚がありません。
マネタイズするために代理人・協力者といった人たちが出てくることも十分にありえますが、変に凝った編集や企画は既存のファンが離れていく可能性もあります。
例えばSyamuさんのバイオハザードプレイ動画は見るかもしれませんが、有名YouTuberとゲームで対戦!なんかは誰も見たいと思いませんよね。
そこを理解して活動しなければすぐに人気は収束してしまうでしょう。