20日、王座戦の挑戦者を決めるトーナメントの準々決勝で逆転勝ちし、ベスト4に進出。挑戦権獲得まであと2勝としました。
(藤井聡太七冠)
「終盤も苦しい局面がずっと続いていて、最後の最後に勝ち目があったかなと思います」
藤井七冠は20日、将棋の8大タイトルで唯一残る「王座」への挑戦権をかけ、挑戦者決定トーナメント準々決勝に臨みました。
藤井七冠は村田顕弘六段(36)を相手に苦戦し、先に持ち時間を消費。AIの評価値は一時10%以下となりましたが、一瞬の隙を突いて大逆転勝利しベスト4に進出しました。
(藤井聡太七冠)
「準決勝に進むことができたので、気持ちを新たに頑張りたいと思います」
(村田顕弘六段)
「自分が全く見えなかった手を指されていて、毎度ながら藤井七冠に勝つ大変さを思い知らされました」
「盤上の戦い」では一瞬で主導権を奪った藤井七冠ですが、先週千葉県で行われたトークショーでは「壇上」で強さを発揮。
先輩の高見泰地七段から「次に海外で対局するならどこが良いか」と聞かれると。
(藤井聡太七冠)
「高見さんは台湾でやってましたよね?」
(高見泰地七段)
「私は質問側なんですけど…。永瀬さん(永瀬拓矢王座)と台湾で対局しました」
(藤井聡太七冠)
「いかがでしたか?」
(高見泰地七段)
「えっと…やっぱり受けが強いです。攻めだけではなくて」
(別の先輩棋士)
「すごい。こうやって攻防のバランスを取る」
鮮やかなトークの切り返しで、壇上でも先輩棋士たちをうならせました。
王座への挑戦権獲得まであと2勝と、全冠制覇に向けて大きく前進した藤井七冠。
6月28日の準決勝では、今期の王将戦で挑戦を受けたレジェンド・羽生善治九段と対戦します。
(藤井聡太七冠)
「羽生九段との対戦は楽しみですし、良い内容にできるように、しっかり良い状態で臨みたいと思います」
八冠への挑戦が続く中、藤井七冠はあさって(今月23日)には、兵庫県洲本市で棋聖戦第2局に臨みます。