週刊少年ジャンプ2007年1号以降に終了した作品を順に紹介します。下に行くほど過去作品になります。
コミックス画像は最終巻を、まだ最終巻まで発売されていない場合は1巻を載せています。
時々で良いから短命に終わったあの漫画のこと、思い出してあげてください。
(2015/2/2更新「Sporting Salt」追加。随時更新予定。)
2015年・終了作品
作・久保田ゆうと
2014年43号~2015年10号・全18話
単行本1巻~(2巻は4月、3巻は6月発売予定)
スポーツ医療がテーマの異色作。
……の一言で済ませたいところなんですが、何と言うか、凄かったですね。
久しぶりに、何が描かれているのかさっぱり訳がわからない漫画でした。「バレーボール使い郷田豪」以来、いや、それ以上でしょうか。
「あなたは今なにがしたいですか」という感動的な問いかけで最終回が締められましたが、こっちは18週に渡って、それを久保田先生に聞いてみたい気持ちでいっぱいだったよ!
作・後藤逸平
2014年42号~2015年9号・全18話
単行本1巻~(2巻は3月、3巻は4月発売予定)
能力バトル?かな。
設定を活かしきれずに短期終了というパターン。
「愛と勇気は標準装備」でしたが、それだけではジャンプでは生き残れませんでした。
作・近藤信輔
2014年41号~2015年8号・全18話
単行本1巻~(2巻は3月、3巻は4月発売予定)
柔道バトルロイヤルもの。
往年の「真島クンすっとばす!」的なノリで熱かったんですが、時代に合わなかったか。
近い時期に始まった相撲漫画「火の丸相撲」にインパクトを持っていかれてしまった部分もありましたね。
ジャンプ+に掲載された前後編の読切版はめちゃくちゃ面白かったんですが、連載でその良さが出し切れなかった感じもあり、全体に惜しい作品でした。
近藤先生の次回作に期待です!
2014年・終了作品
作・岸本斉史
1999年43号~2014年50号・全700話
単行本全72巻
全世界2億部発行という世界的大ヒット記録した、ジャンプ史上に残る名作忍者漫画。
あらすじやキャラの説明は不要でしょう。ワンピースやBLEACHとともに、00~10年代のジャンプを牽引した作品です。
バトルの見せ方や、背景の雰囲気など、鳥山明先生からの遺伝子を最も強く感じさせる00年代作家でもありました。
そうした意味でも、王道ジャンプ漫画として長く読み継がれるべき作品だと思います。
とは言え、連載期間15年というのはあまりに長く、正直中弛みも多かったとは思います。
個人的には前半は中忍試験がピーク、後半は暁と闘っている辺りがピークだと感じました。
特に飛段・角都を相手にシカマルがアスマの敵討ちをする下りはね……最高だよね。
作・芝田優作
2014年34号~2014年50号・全16話
単行本全2巻
新撰組という、誰がどう料理してもそこそこ美味しい素材でどうしてここまで失敗できるのか……。
どれくらいマズいかって小野寺さんレベルじゃありませんよ、ネウロの弥子ちゃんのお母さんレベルですよ。
最終回もNARUTOと被ったおかげで、ほとんどの読者の印象に残らないであろうことが予想されます
作・石山諒
2014年33号~2014年49号・全16話
単行本全3巻
最終回の作者コメント「最後に見開きカラー下さいよと担当に言ったら当然のように却下された。次こそは!」が全てを表していますね。
すでに終了が決まっていた時期だとは思いますが、ラスト2~3話でスーさんが一気に魅力的になり、化けるかも?と思わせてくれました。
次こそは!ですね。
作・椎橋寛
2014年11号~2014年41号・全29話
単行本全4巻
「ぬら孫」をヒットさせた椎橋先生のヴァンパイアもの。
絵柄、ノリともに古き良きジャンプイズムがあったんですが、それが単に古臭さとして出てしまった印象。
ヒット作後にありがちな短期終了作品になってしまいました。やはり2作目もヒットさせるのはなかなか難しいですね。
でも、椎橋先生ならこれからも突っ走ってくれると期待しています。
アクセル全開でな!
作・藤巻忠俊
2009年2号~2014年40号・全275話
単行本全30巻
色分けで上手く特徴化されたキャラ、漫画的な無茶なプレイで話題を呼んだバスケ漫画。
6年弱連載されましたが、初めの3年はそこまで爆発的な人気はなかったものの、アニメ化後大ヒット。腐女子人気も凄まじく、一気に人気作品になりました。
惜しむらくはラスボス赤司くんがそんなに強く見えなかったことでしょうか……。青峰くんや緑間くんの方がチートだよね。キャラ的には紫原くんが好きでしたが。
増刊「ジャンプNEXT」にて、後日談「黒子のバスケ EXTRA GAME」が連載中です。
バスケ漫画の最高峰「SLAM DUNK」。
「黒子のバスケ」は、たびたび「SLAM DUNK」へのオマージュが入ることも話題でした。
特に黒子最終回の扉絵とか、スラダンの「しかしこの写真が使われることはなかった……」の見開きそのまんま。他にも最終回はこれでもかってくらい、スラダンオマージュが入ってます。
ちなみにスラダンは全276話。リスペクトを込めて、黒子はそれより1話少ない全275話で話を畳んだという説も。
原作・成田良悟
作画・天野洋一
2014年13号~2014年33号・全20話
単行本全3巻
人気ラノベ作家×未ヒット作家でしたが「めだかボックス」の2匹目のドジョウならず。
ステルスの名の通りひっそり始まり、ひっそり終了。
「殺したい女の写真を野菜と一緒にミキサーでジュースにして飲むのが習慣」というキャラに、「ラ、ラノベやでぇ…!」と戦慄しました。
2014年12号~2014年32号・全20話(※週刊連載話数。ジャンプ+に移籍して連載は継続)
単行本全3巻(※移籍後連載分からは「i・ショウジョ+」と改題し、1巻~続刊中)
久々の第二次性徴促進枠。
オムニバス形式のエロコメでしたが短期終了。
もともとスマホアプリで読める「ジャンプLIVE」に掲載された読切が人気を呼び、本誌連載となった作品。ジャンプLIVE~ジャンプ+に出戻り移籍し、そこで連載が続いています。
スマホをテーマにした作品なので、その方が合っているかもしれませんね。
単行本も4冊目からは「i・ショウジョ+」と改題し、1巻から再スタートしています。
作・神海英雄
2013年24号~2014年31号・全56話(※週刊での連載話数。NEXTに移籍して連載は継続)
単行本1~7巻(以下続巻)
ハイパービジュアル吹奏楽漫画。
「LIGHT WING」で短期終了ながらもファンを獲得した神海先生の復帰作。
吹奏楽という題材ながら、この時期のジャンプで一番熱くバトル&青春をしていた漫画と言えるでしょう。
掲載順が上下しながらも、1周年を越えた所で惜しくもいったん終了。しかし、根強い固定ファンも多いようで、『増刊ジャンプNEXT!!』に移籍し連載は続くようです。
病気などの事情でもなく、大御所作家でもないのに移籍延命というのは非常に珍しいパターンです。
「SOUL CATCHER(s)ソウルキャッチャーズ」(作・神海英雄)が、週刊少年ジャンプから同誌増刊・ジャンプNEXTに移籍する事が発表されました。この機会に…
上にも書いた通り、「SOUL CATCHER(s)」の移籍は非常に珍しいパターンと言えます。
本誌連載最終ページアオリも「ご愛読ありがとうございました」ではなく、「これからもご愛読よろしくお願い致します!!!」なんですよね。正直、このまとめに加えるかも迷いました。
しかし、本誌での連載終了ということは間違いないので、このまとめに加えた上で、別ページにて移籍についても補足しました。良かったら読んでみてください。
今、週刊少年ジャンプで連載され話題になっている吹奏楽漫画「SOUL CATCHER(s) ソウルキャッチャーズ」(作・神海英雄)のキャラクターまとめ&使用楽曲紹…
あと良かったらこちらもどうぞ。
「i・ショウジョ」「SOUL~」と2作連続移籍は今までに無いパターンです。
サッカーで例えると、
「i・ショウジョ」…J1で結果出す→海外(本誌)移籍するも活躍できず→J1(LIVE)のクラブに出戻りエースに。
「SOUL~」…J1で結果出す→海外(本誌)移籍→そこそこ活躍するもチーム事情で放出→海外2部(NEXT)でエースに。
という感じでしょうか。
海外移籍と言えば、同時期にJリーグをディスって短期終了した作品があったような…。
原作・下山健人
作画・伊達恒大
2014年14号~2014年24号・全10話
単行本全1巻
5年振りの10週終了。
2014W杯に合わせたと思われるタイミングで始まったのに、W杯開催前に終わりました。
作・屋宜知宏
2014年1号~2014年18号・全16話
単行本全3巻
絶望系ダークファンタジー。
ヒロインがレイプ目、ウサギ型ゴブリン・ユキちゃんは笑顔なのに爪が血塗れ、などの要素から、ジャンプには珍しい本気のダークファンタジーが期待されましたが、残念ながら短期終了。
ご都合主義展開もなく、バトルも戦略重視で面白かったのですが、最初の数話でファンをつかめなかったか。
しかしこうした惜しい打ち切りは次回作のヒットにつながることも多いので、カムバックに期待ですね。
作・田村隆平
2009年13号~2014年13号・全240話(番外編含まず)
単行本1~27巻(以下続巻)
丸5年連載された不良バトル漫画。
見やすい絵、軽いギャグ、展開の早いバトル、と三拍子揃ったすごく読みやすい作品。
熱烈なファンがいたというより、世代やジャンル問わず「みんなが何となく読んでいた」ヒット作ではないでしょうか。
本編は終了ですが、ジャンプNEXTにて番外編連載が続けられています。
作・長谷川智広
2013年43号~2014年12号・全20話
単行本全3巻
ラブコメギャグ。
本誌柱の作家紹介で「実は油絵がめっちゃ上手い長谷川先生にお便りを!」と書かれてましたが、油絵がいくら上手くても、可愛い女の子が書けなくてはラブコメは厳しいです。
作・西義之
2013年42号~2014年12号・全21話
単行本全3巻
伝奇ホラーバトル。西先生は「ムヒョロジ」「ぼっけさん」に続いて3作目の連載でしたが、ずっと作風を変えられなかったのが敗因でしょうか。
焼野原塵と同号終了。前回改変期のクロクロク・ひめドル!!も同号終了でしたが、ダブルエンドが立て続けというのは非常に珍しいです。
西先生は間髪入れず、増刊ジャンプNEXTにて「魔物鑑定士バビロ」の連載を開始されています。
2013年・終了作品
作・今日和老
2013年36号~2013年52号・全16話
単行本全2巻
アイドル×美容師漫画。
黒髪美少女とロッカーに閉じ込められたところがピークでしたね。いちごで言うと6%くらい。
作・中村充志
2013年35号~2013年52号・全17話
単行本全3巻
妖怪市役所漫画。
銀魂、SKET DANCE系の後継者的ノリだったがパンチが弱かったか。ヒロイン千秋は可愛かったんですけどね。
ひめドル!!と同号終了ですが、ダブルエンドは2008年14号のテニプリ・ムヒョ以来5年振り。
作・鳥山明
2013年33号~2013年44号・全11話(2話掲載あり)
単行本全1巻
週刊少年ジャンプ創刊45周年で鳥山明先生が短期集中連載した作品。
幼い頃「ブルマ」という名前に何も思わなかったのに、「タイツ」という名前にドキッとしてしまい、自分が大人になったことを実感しました。鳥山先生ありがとうございます。
原作・小宮山健太
作画・河田悠治
2013年26号~2013年41号・全15話
単行本全2巻
甲子園を目指すも、連載は地方大会二回戦で負けて終わりました。少年ジャンプのモットーは「友情」「努力」「勝利」ですよ。
作・石山諒
2016年45号~2017年12号・全18話
単行本全3巻
ダークな現代ファンタジー。
前作「三ツ首コンドル」から2年弱でカムバックしたものの、こちらも短期終了。
前作より画の迫力は上がっていたのですが、陰鬱な雰囲気が読者に受けなかったか。
前作も今作も終了間際から面白くなったので、最初からアクセル踏めれば……! って感じですね。
作・横田卓馬
2015年24号~2017年11号・全86話
単行本全10巻
競技ダンス部を舞台とした青春ストーリー。
スポ根でもラブコメでもなく、ひたむきに部活を楽しむ姿、少しずつでも上手くなろうとする姿を丹念に描く筆致は、これまでのジャンプスポーツ漫画と一線を画するものでした。
『友情・努力・勝利』そして近年では『才能』にスポットが当たりがちなジャンプの中で、『等身大の日常』を丁寧に描き切った秀作。
主人公である土屋くん亘理ちゃんカップルだけでなく、すべての登場人物やカップルに背景があり、2年弱という連載期間ながら非常に濃いドラマを魅せてくれました。
まとめ作成者は、なかでも宮大工くん柏さんカップルが好き!
2016年・終了作品
作・屋宜知宏
2016年39号~2016年52号・全14話
単行本全2巻
古き良き飛空船冒険活劇……を目指していたんだと思いますが、とにかく薄味で印象に残らず。
作・島袋光年
2008年25号~2016年51号・全396話
単行本全43巻
美食屋トリコが活躍するグルメアドベンチャー。
バトル漫画の要素も強くありましたが、それ以上に食材を求めてハチャメチャな世界を探検するワクワク感が魅力の作品でした。
ボール探しをしている時の「DRAGON BALL」のような摩訶不思議アドベンチャー感は、なかなか最近の少年漫画では見られなかったもの。
読者投稿の食材なども、ジャンプのメイン読者である小学生のハートをつかんだのではないでしょうか。
島袋先生、8年半の長期連載お疲れ様でした!
ハチャメチャな食材だけど、美味しそうなの多かったですよね。
虹の実とかフグ鯨とか、メロウコーラとか食べてみたい!
作・山本亮平
2016年38号~2016年50号・全13話
単行本全2巻
人外娘たちによるラブコメ。
「E-ROBOT」よりも絵も可愛くなり、エロよりもラブコメ寄りになって、個人的には好きだったのですが……思春期男子のハートはちょっとつかめなかった様子。
メインヒロインが2人だったんですが、2巻で終了のため、この表紙だとシズクちゃんだけですね。ちなみに1巻はもう1人のヒロイン・ココロちゃんのソロ表紙。
作・井谷賢太郎
2016年24号~2016年44号・全20話
単行本全3巻
獄卒が出てくる日常系?ラブコメ?ミステリ?
ところどころにフェチズムが見られましたが、今一つ漫画としての焦点が分からなかったですね。
大物長期連載が続々終了する中、ひっそりと連載しひっそりと終わってしまいました。
作・秋本治
1976年42号~2016年42号・全1960話(※単行本収録話のみ)
単行本全200巻
丸40年、200冊!40年間休載なし!
ギネスにも登録された超長寿金字塔漫画です。
「人情話こそこち亀の真骨頂」「両さんの金儲け話でしょ!」「初期のワイルドな両津、中川が好きだ!」「擬宝珠家が出てきてからが馴染みがある」「日暮さん!!」「ロボット刑事や神様はどこいったの?」などなど、読者一人ひとりにこち亀への愛、思い入れがあると思います。
連載が終わっても、キャラクターが読者の日常にきっと生き続けていく、稀有な作品ではないでしょうか。
秋本先生、両さん、本当に本当にお疲れ様でした!!
さて、個人的な感想も語らせてください。
こち亀の大きな魅力のひとつに、「両さん(=秋本先生)が最高のオタク・趣味人だったこと」があると思います。
こち亀は40年にわたり、柔軟に流行や世相、ニュース、その時々の最新技術などを話に盛り込んでおり、昭和から平成という時代の記録絵巻のような感もあります。
そしてそれはちょうど「オタク」という言葉が生まれ、意味が浸透し、拡大し、市民権を得ていった30~40年でもありました。
連載初期から、スラップスティックコメディがメインでありつつ、ミリタリーや車、プラモデル、アニメ、ドール、パソコンなどについて両さんがマニアックに解説する超オタクな話がちりばめられ、後期にはボーカロイドやロボット技術の話なども多く出てきます。
(40~50巻くらいで両さんがアニメ制作や漫画のアシスタントをしたり、リカちゃん人形のコレクターに会いに行ったりするあたりから、加速していった気がします)
こうした両さんと秋本先生のあくなき好奇心・オタク心がまとめ作成者は何よりも好きでした。
両さんは話の中でそれを金儲けにつなげたりもしますが(笑)、やっぱりそこには興味対象への深い愛があって、それにニヤニヤさせられました。
これから先、きっとすごい技術やエンターテイメントがたくさん出てくると思いますが、そのたびに心のどこかで、「両さんだったら、どんな風にアンテナを貼って金儲けしていたのかなぁ」と考えそうで、ちょっぴり寂しいですね。
オタク大国日本の最高のオタクであった、両津勘吉巡査長、秋本治先生。
たくさんのことを教えてくださって、ありがとうございました!!!!!
作・久保帯人
2001年36/37合併号~2016年38号・全698話(※過去篇12話含む)
単行本全74巻
丸15年連載され、ジャンプの一時代を築いた死神バトル漫画。
ライブ感(その場のノリ)を重視した展開や後出しジャンケンが続くバトル、単行本頭に入る中二ポエムなど、ネタにされることも多い作品でしたが、それらも含めて多くの読者に愛され続けました。
もちろん、ネタ的な意味だけでなく、大ヒットしたことが頷ける魅力あふれる作品だったことは間違いありません。
デザイン・ネーミング・設定まであらゆる点でずば抜けたキャラクター造形、最初期から隠された複雑な伏線、時々入るギャグのキレ……などなど。特に魅力あるキャラクター造形という点では、久保先生は当代随一でしょう。
「BLEACHが面白かったのは最初の20巻まで、後は引き延ばしでつまらなくなった」という意見も少なくありませんが、逆に言えば、20巻までは本当にジャンプ史五本の指に入るレベルで面白かったということ。
それ以降も、週刊だと確かに「話進まねぇ……」って感じでしたが、単行本でまとめて読むと十分面白いですしね。聖闘士聖矢のハーデス篇がまとめて読むと意外と面白いのと同じ原理。
00年代はワンピース、NARUTO、BLEACHが3大看板と呼ばれ大ヒット。
銀魂やトリコがそれに続き、10年代に入ると暗殺教室をはじめとした新世代の作品群も躍進しました。
しかしこの1年で、NARUTO、暗殺教室、ニセコイ、BLEACH、トリコが立て続けに終了。銀魂も終局に向かっています。
DRAGON BALLや幽遊白書、SLAM DUNKが立て続けに終了した1996年頃以来の大きな変革期に、ジャンプは入りつつあります。
「もっと早く終われた作品」でもあり「まだいくらでも続けられた作品」でもあったBLEACHの終了は、その変革期の訪れを象徴しているのではないでしょうか。
作・古味直志
2011年48号~2016年36/37合併号・全229話
単行本全25巻
ハーレム系ラブコメ。
ラブコメも少年漫画に欠かせないジャンルですが、ニセコイが特徴的だったのは、ラブコメではあってもエロコメではなかったことでしょう。
多少のサービスカットはあったものの、安易なエロで人気を取りに行くのではなく、あくまで女の子の可愛さと話の読みやすさを主軸に置いており、そこには古味先生の矜持のようなものが感じられました。
また、その姿勢を貫きながらジャンプ歴代ラブコメ漫画の最長連載記録を築いたという点でも、エポックメイキングな作品でしたね。
そしてこの漫画のMVPと言えば、千葉県のYさん。
手書き1500票を投じた人気投票や、「万里花の誕生日に月の土地権利書を送る」など、らっくんとは比較にならない、次元の壁をぶち破る勢いのマジ(キチ)コイを見せつけてくれました。なんと、最終的には一読者ながら人気投票にもランクイン。
お見合いがうまくいくことを心よりお祈りしております!
作・池沢春人
2015年42号~2016年34号・全43話
単行本全5巻
将棋漫画。
各キャラは立ってた気がするんですが……全体的にパンチがなかったのは否めないですね。
池沢先生は前作「クロガネ」に続いて、1年前後での終了。1~2冊分の短期打ち切りでもなく、1年半以上の長期連載でもない長さの連載が続く作家さんというのも珍しいです。
作・松井優征
2012年31号~2016年16号・全180話
(※2016年18~21/22号に番外編が短期集中連載)
単行本全21巻
アニメ化・実写映画化もされた大ヒット作。
挑発的なタイトル、殺せんせーの可愛いデザイン、「地球を破壊する超生物と生徒たちのハートフル暗殺教育ストーリー」という奇想天外な設定で、連載開始から終了までずっと人気を保ち続けました。
松井先生はデビュー作「魔人探偵脳噛ネウロ」に続くヒット作。2作連続、しかもどちらも「長すぎず短すぎず、書くべきことをきっちり書いて終わらせる」というのは、ジャンプ史上でも稀な才能です。
次回作が今から超楽しみですよ、ヌルフフフ。
週刊少年ジャンプで人気連載中の暗殺教室。その三年E組生徒たちのコードネームが面白すぎます。ってことでキャラの濃い三年E組の生徒たちを紹介していきます。ちなみに「…
「性別」。
作・KAITO
2015年51号~2016年10号・全11話
単行本全1巻
練習試合すらせず終わりましたね。
単行本が太めの1巻のみって、ずいぶん久しぶりなのでは。「ユンボル」以来?
2015年・終了作品
作・平方昌宏
2015年33号~52号・全19話
単行本全3巻
キルコさんの時の勢いや面白さはどこにいったんだよぅ……。
それ以外の感想が出てこないくらい、印象が薄かったです。
作・岩代俊明
2015年11号~51号・全39話
単行本全5巻
式神使いの少年が主人公のバトルもの。
「PSYREN-サイレン-」「みえるひと」などでおなじみ、”地味だけど良作を描く”と定評のある岩代先生の新作。今回は地味さが勝ってしまった印象。
作・福田健太郎
2015年26号~42号・全16話
単行本全2巻
悪魔と契約して云々、みたいな。
ジャンルを説明し辛い漫画でしたね。系譜としては「DEATH NOTE」や「ネウロ」に近いんですが、その2作と並べるには完成度が……。
読切の時は面白かったんだけどなあ。
作・荻野ケン
2015年25号~41号・全16話
単行本全2巻
最強ヒーロー・ユースティティアちゃんが、すぐ破れるコスチュームで羞恥心と激しい戦いを繰り広げる漫画。
懐かしいところでは「変幻戦忍アスカ」なども、すぐ服が破れるヒーロー物だった気がします。ある意味ジャンプの裏伝統。
中盤ブレてシリアスに巨悪と戦いそうになりましたが、終盤は再び「羞恥心こそがユースティティアちゃんの永遠のライバル」と原点に立ち返ってくれました。ブラボー。
作・岸本斉史
2015年22/23号~32号・全10話
単行本全1巻
短期集中連載。「NARUTO」の所に加えるか迷ったんですが、別作品として挙げておきます。
感想は、親になってもサスケェ……に尽きる。
作・打見佑祐
2015年14号~2015年31号・全17話
単行本全3巻
王道バトルロイヤル。
「バキ」に近い雰囲気で面白かったが、スタートダッシュで読者をつかめなかったか。
この時期のジャンプ新連載作って「主人公が悪い奴」というのが非常に多いのですが(ロギイ、学糾、デビリーマン)、その中でも主人公に不快感が無くなおかつキャラも立ってた珍しい成功例だったのに……残念。
作者巻末コメントでもふれられていましたが、後半は応援の声も多かったようで、ジャンプ+で補完読切もありました。