テルシオの銃兵は敵が接近した時にどう動くの?方陣の内側に隠れるの?

歴史

テルシオについて。 パイク兵の方陣の周囲に銃兵を配置させていますが、敵が接近した場合に銃兵はどう動くの?銃を捨ててパイクに持ち替えるのですか?方陣の内側に隠れるの?

隙間から攻撃

敵が接近した場合、テルシオのパイク兵は横に広がり2-3重の隊列を組み直し、敵に対し防御態勢をとります。この際、包囲陣の中には隙間ができますので銃兵は内側に入り、パイク兵の隙間から相手に向かって銃撃を行ったようです。

後ろに下がる

敵が接近した場合、銃兵(初期はクロスボウ)はパイク兵(または槍)の後ろ側に下がり弾込め以外何もしません。武器の持ち替えもしないのです。銃兵より槍兵が何倍もいて、敵の射撃や攻撃によって槍兵が倒れた場合、後列のパイク兵が前に出て穴を埋めていきます。

接近する敵が去った後、大口径兵が左右に出て小口径兵が前面に出て射撃を再び開始します。

パイク兵が全滅すると銃兵は防御できないので陣形は壊滅しますが、パイク兵を全部削りきるのは難しい状況でした。騎兵突撃も難しかったので、お互いものすごいゆっくり動いて攻撃に当たるか、当たらない命中率の悪い火縄銃兵でちまちま削っていくしかなく、戦いはどこも長期戦になりました。

平原だと不利

ちなみに、このテルシオは平原で何もない場所では機動性が悪く包囲されて終わるので、スペインのような地形が複雑で四方から攻められるという状況がない場所でのみ有効な戦術です。

テルシオのその後

この陣形は全方位に対して防護できる利点こそあれど、ほとんど動くのに適さず、攻撃力に欠けていたことで野砲が発達すると不利になりました。常備雇いの兵による優れた行進陣形での攻撃と塹壕射撃により、この不利を穴埋めしたのがマウリッツです。

そのほか、槍兵と銃兵でそれぞれ別の役割を与えるより、槍も銃も同時に扱えたほうが効率が良く、バイヨンヌの反乱軍が使用した銃口ナイフをヒントに銃剣が開発され、以降は銃兵だけで全役割を賄えるようになりました。

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