失敗をすると、誰でもショックを受ける。次も失敗するんじゃないかという恐怖から、アクションをおこす動きが鈍くなる。しかし「失敗」からは、知識やノウハウが学べます。
「もしも……だったら、……だろうに」と、過ぎたことを後悔するものが多くあります。このような考え方を、俗に「たられば」と言います。
たらればを考えはじめるのは、なにか不愉快なこと、それ自体がネガティブな感情を引き起こすなにかが起こったとき。
「たられば」話に後ろめたさを感じるのは、生産性がなく「覆水盆に返らず」ということを誰もが理解しているからです。
事実とは無関係な仮定の話。また、事実とは異なることを仮定してする後悔。してもしかたがない話という意味で使われることが多い。
▼なぜ人は“後悔”をするのか
何かを後悔することがなぜこんなに苦しいのかといえば、それは、もう取り戻せない過去に由来するものだから。
後悔する事の元を辿れば、必ず分岐点があるはず。その分岐点で、深く考えずに決めてしまうから後悔する。後悔するのは、選んだ道に満足していないから。
出典後悔しない人生。
後悔の念を抱かせる原因の一つとして「失敗」があります。失敗とは成功すると思ってとった行動が、意に反して成功しなかった結果です。
▼最大の失敗は「できるのにしなかったこと」
一番大きな後悔は「分かっていたのにしなかった」「できるのにやらなかった」という何もしない罪悪感に基づくものかもしれません。
やらなかったときは何が起こったかというのは永久にわからないので、「あのときやっておけばよかった」という後悔は消えない。
頭では理解していたのに体が動かなかった、助けようと思っていたのに助けてあげられなかった、極度の緊張から逃げ出してしまったなど、結果が出る前に投げ出してしまった時が本当の後悔です。
▼「やらない後悔」と「やる後悔」、感じる後悔の違い
実は人は「こんなことしなきゃよかった……」というやった後悔よりも、「あのときにやっておけばよかった……」というやらなかった後悔のほうが強く感じることが分かっています。
やらないままなら確実な後悔が待っているが、とりあえずやってみれば、後悔せずに済むかもしれないし、ダメだった場合も諦めがつくというわけです。
失敗を恐れて、行動することをためらっていると、それだけ成功する確率が減ってしまいます。成功はたくさんの失敗の中から生まれるといっても過言ではありません。
▼結果的に失敗であっても、「失敗から学ぶ」姿勢が大切
一流の人は、失敗しても落ち込まず、原因を“冷静に“分析し、すぐに別の方法を試します。それは、失敗が貴重な財産だと知っているからです。
失敗したときには、必ず反省をして、「なぜ、失敗したのか」「失敗した原因は何か」を追究していけば、失敗を次に生かすことができる。
失敗の原因を検証し、その分析結果を次に活かすことで、「同じ失敗を二度と繰り返さない」=「失敗から学ぶ」ことにある。
一度失敗してしまえば、その経験をもとに失敗を回避することもできるかもしれない。次の機会があれば。
出典「何事も経験すべき」「やらない後悔よりやる後悔」は正しいの? – ぐるりみち。
失敗から学びを得て、未来をよりよいものに変えていく反省は、古今東西の多くの成功者、偉人達が実践しています。
▼失敗の分析は、過去の自分を他人だと思うと気楽に客観視できる
失敗原因を分析するときは、後悔などの気持ちに影響されがちですが、徹底的に客観的に事実だけを分析しましょう。
過去の失敗した自分は、今の自分とは違う人間、極端なことをいえば、別人格だと考えて自己観察をしてみる。
失敗したらそれを「自分事」としてとらえるのではなく、「他人事」だと考え、自分とは関係がない単なる「ケーススタディ」として、自分の失敗をとらえ直してみるのです。
▼失敗経験を書き記す「失敗ノート」を作る
「失敗」の記録を残しておくのは、かかる手間に比べるとそのメリットは大きいものです。注意したいのは、「同じミスを繰り返さないこと」です。そんな時には、ノートを取り出してみましょう。
その分析結果を文字にして書いていけば、自分の失敗の原因となった要素を、冷静に、客観的に見ることが出来るのです。
失敗ノートに書く内容は単純明快で、自分が過去に失敗した事柄や悔しい思いをしたこと、後悔したことなどをひたすら書き溜めます。
まず、「なぜそのミスが起こったのか」を文章で説明します。単なるうっかりミスだとしても、「どうして『うっかり』してしまったのか」を自己分析するのです。
重要なのは、次回以降に同じ仕事を任された際、どうすれば失敗しないか、自身が思いつく限りの改善方法や、あるいは上司から受けた叱責やアドバイスなどを適宜、書き加えていきます。
さらに「失敗ノート」をつけておくと、書くという作業で自分の心が整頓され、安心し、ダメージを受けずに済みます。