将棋で初心者向けの攻撃型戦術に棒銀をお勧めする人が多いですが、この藤森プロのyoutubeで「棒銀

棒銀一筋は加藤一二三しかいなかったかも知れないね。
棒銀で名人になった人。
でも昔の人だからあまり参考にならないかもね。

初心者向けの戦法には２つの要素が求められます。
①初心者同士の対局で勝ちやすいこと
②初心者が基礎を習得する（上達する）うえで勉強になること
質問者様が思うように実際には棒銀一筋で行くのはややキツいのですが、しかし棒銀は①②の両方を満たす戦法ですので初心者に対しては一般に最もオススメされる戦法です。
棒銀は狙いが明確なので初心者としてもやることが分かりやすく、かつ狙いが決まれば一撃で2筋を突破できます。初心者同士の盤上の世界では基本的に「対策」なる概念は存在しません。初心者同士の将棋では攻め合い勝ちが基本なので、棒銀は初心者同士の対局では勝ちやすい戦法だと思います。逆にもし明確に棒銀対策ができるようであれば、それはもはや初心者とは言わないと思います。

例えば質問者様も小学生のときに算数で「帯分数」という概念を習ったと思います。3/2を1,1/2と書くやつです。あれだってそれ以降の人生で一度も現れることがないくらいショーモナイ概念なのですが、しかし小学生にとっては分数の基礎を理解するうえで効果的な道具なのです。だから小学校教育では帯分数が組み込まれている（お勧めされている）のです。将棋における棒銀も似たような立ち位置だと思います。

棒銀一筋のプロ棋士と言えば加藤一二三九段が有名です。対振り飛車ではほぼ棒銀一筋で指していました。相居飛車では流石に棒銀だけというわけにもいかず、普通の矢倉などのある程度一般的な形を指していました。プロでは原始棒銀などは通用しないので。
ちなみに棒銀と一口に言ってもいろいろあって、角換わり棒銀はプロでも指される優秀な戦法です。羽生さんの伝説の52銀、あの対局は羽生さんが角換わり棒銀でした。

将棋の基本だから。
「因数分解したい人に足し算教えてどうするんだ」とか、
「微分積分したい人に九九教えてどうするんだ」とか言われても困るよ。

初期配置で角の頭が弱いという欠点があって、その欠点をどう回避するかというのを覚えることが数学で言う1+1=? みたいなもんだと思う。
まず、なぜ弱いのかも初心者は分からないはず。
角の頭を攻める方法を覚え、同時に角の頭を守ることを覚える。
これをすっとばして、四間飛車だとかあれこれやった人間が、棒銀で簡単にやられていくというのが良くあるパターンだ。
そして「将棋なんて面白くない」とか言い出してやめていくんだよ。
棒銀で「数の攻め」という基本概念も学べる。
棒銀すっとばした人はそれすら知らん話にならない人が多い。
自分が棒銀しなくても、相手は棒銀してくるからな。
棒銀の経験がないのにどうやって守るつもりなのか。
棒銀の経験がない初級者は当然のごとく棒銀の受け方が分かってない。
それでボロ負けしていく。
最低限のことを知らず、基本をすっとぱして将棋をはじめた人だから当然と言えば当然だ。
それでもいいなら、いくらでもすっとばしてやればいい。
他人事だから誰にも関係ないし自由だ。
好きにしてくれ。